【オークス】ホウオウピースフル大竹調教師が明かす戴冠への課題は「逆ソーシャルディスタンス」

2020年05月19日 21時31分

降りしきる雨の中、調教に向かうホウオウピースフル

【オークス(日曜=24日、東京芝2400メートル)POGマル秘週報】今年のオークスは3戦3勝の桜花賞馬デアリングタクトが最注目の存在になるのは言うまでもないが、一方で最終トライアルのスイートピーSを制した2戦2勝のデゼルも最大の穴馬として脚光を浴びている。鞍上には引き続き名手レーン。これが大きな魅力になっているのは確かだろう。

 同じくトライアルのフローラS(2着)でレーンが騎乗していたのがホウオウピースフル。デゼルにレーンを“奪われる形”になり、19日朝の時点でも鞍上は未定となると、「デゼルより下」と評価するのが自然なのかもしれないが、当欄はあえてホウオウピースフルをフィーチャーしてみたい。

 フローラSにおけるホウオウピースフルの敗因を改めて振り返ると、スタート直後に口を割った走りで折り合いを欠いたこと。そして直線で外に持ち出さざるを得ない距離ロスが生じたことの2点が挙げられる。

 直線では内側のダートコースからの砂が激しく叩きつけられる状況で、気象庁の記録だと、当日の東京都府中市の風速は午後3時時点で秒速7・7メートル(同日2位)、4時で8・2メートル(同日1位)に達していた。

「ジョッキー(レーン)は“行きたがって結構(ハミを)かんでしまった”と言ってました。それを考えれば頑張りましたよね。向正面の前半は追い風で流れが速くなって、逆に(直線の)後半は向かい風で差しづらい状況。振り上げたステッキが右(スタンド側)に流れているくらいでした」

 大竹調教師はこう振り返った後で、この中間の対策にも言及した。

「前回の競馬で折り合いの課題は出ましたが、それを修正するための調整を短い期間でやっています。それと他の馬との関係性。彼女の場合はソーシャルディスタンスをもっと狭めることを考えないと」

 大竹調教師が口にした「ソーシャルディスタンス」=「社会的距離」は、すなわち他馬との距離間。レースでの馬混みにおけるパフォーマンスの、なお一層の向上を指している。

「一戦ごとに学ばなければならないことがあって。クイーンC(6着)は速い流れと多頭数。そして前走は馬群の中に入っても、最後に脚を使うことでした。(両サイドに馬がいる)3頭の真ん中で厳しい位置取りだったんですが、それでも伸びてはきましたから。これまでの経験を確実にプラスにはできている」

 人間界では距離を空けることが主眼のソーシャルディスタンスを、ホウオウピースフルの場合は逆に狭めることを課題とし、そこから自身の脚を磨いてきた。内的(馬混み)&外的(風)要素のどちらも経験して頂上決戦に駒を進めてきたホウオウピースフルが、3歳春の時点での集大成の走りを見せてくれることを期待したい。