【オークス】ミヤマザクラ デビューからの戴冠計画ここに結実

2020年05月19日 21時32分

オークスを最大目標に仕上げられたミヤマザクラ。東京2400メートルこそがベスト舞台だ

【オークス(日曜=24日、東京芝2400メートル)dodo馬券】気温がグンと上がって風薫る季節に迎えるのが3歳牝馬の頂上決戦・第81回オークス。3戦無敗の桜花賞馬デアリングタクトが不動の主役だが、1冠目と対照的な舞台設定から桜花賞馬にとって“鬼門”のレースでもある。高配的中を使命とする当欄が狙うは桜花賞で5着に敗れたミヤマザクラ。同馬にとって今回の一戦こそが全力投球の大一番なのだ。

 少し歴史を振り返ろう。確かにオークスは、桜花賞出走馬が強いレース傾向にあるが、桜花賞馬が断然というわけではない。過去10年で桜花賞に続く連勝は2010年アパパネ、12年ジェンティルドンナ、18年アーモンドアイの3頭のみ。その名が示す通り、歴史的名牝のみ達成した偉業である。

 過去30年に広げても1993年ベガ、03年スティルインラブ、09年ブエナビスタと3頭増えるだけ。阪神のマイルから東京の12ハロンへ――。激変する舞台に対応するのはやはり至難。今年の桜花賞馬デアリングタクトはクリアする可能性を秘めた逸材かもしれないが、決して楽観はできない。

 一方で対照的なのはミヤマザクラ。言葉が悪いが、桜花賞はハナから“捨てゲーム”だったのではないか…。そんな疑念を抱かせるのが、第1冠までの臨戦過程だ。札幌でデビューし、9ハロン、10ハロンで4、1着。ひと息入れた次走が10ハロンのGIII京都2歳Sで2着。そこで賞金を加算しながらもGI阪神JFには向かわず、チョイスしたのはGIIIクイーンC(東京8ハロン)。つまり阪神を一度も経験することなく桜花賞へ向かったのである。

 陣営が何を重視したかは鮮明だろう。まずは距離、そして東京コース。そう、デビュー当初から狙いはオークス一本にあった。実際、桜花賞では苦戦を強いられるクイーンC経由馬が、オークスでは逆襲している。15年オークス馬ミッキークイーン(クイーンC=2着)を筆頭に、過去10年で6頭が馬券圏内に突入。昨年2着カレンブーケドールは12番人気だから、経験値の大きさがうかがい知れる。ゆえに田中博助手の次なる言葉も大いに説得力を持ってくる。

「もともとオークス向きと思っていた馬です。本番前に一度東京を経験させたかった。マイルでいい競馬をしたけど、むしろ2400メートルでこそのタイプでしょう。輸送でテンションが上がることがなかったのも、当時は大きな収穫でした」

 早めの賞金加算でゆったりとしたローテーションを組めたのも、確実にプラスに働くはずだ。

「まだまだ成長の余地を残してはいるが、2歳時から使うごとに体が増えて走りのバランスも良くなってきた。桜花賞が余裕残しだった分、上積みも小さくないはず。競馬に注文のつく馬ではないし、包まれずに好位で流れに乗れれば楽しみです」(同助手)

 全兄ポポカテペトルは17年の菊花賞3着馬。タフな流れになればなるほど、戴冠のチャンスは広がるに違いない。