【ヴィクトリアM】アーモンド泣かせのハーツ産駒シャドウディーヴァが“第2のリスグラシュー”になる?

2020年05月13日 21時32分

馬房で甘えるシャドウディーヴァ。レースでは熱い走りが期待される

【ヴィクトリアマイル(日曜=17日、東京芝1600メートル)VM爆穴隊】昨年暮れの有馬記念を10年後に振り返った時、多くの競馬ファンにとっては「あの名牝アーモンドアイが惨敗を喫したグランプリ」として記憶に刻まれているのであろうか? いや、勝ち馬の圧倒的なパフォーマンスを思えば「名牝リスグラシューが圧勝を飾ったグランプリ」として記憶に残る人も多いことだろう。

 そう、あの有馬記念は気負い気味だったアーモンドアイの自滅もあったにせよ、競走馬としてのピークを迎えていたリスグラシューの勢いに全馬がのみ込まれた。そんな印象もある。

 当時のアーモンドアイは香港遠征を熱発で回避したことによるスライド参戦。そして今回もまたドバイ国際競走中止による仕切り直しの一戦。“悪い流れ”は有馬当時と同じだ。

 歴史は繰り返す――。ならばリスグラシューの成長力の源となった父ハーツクライの血。エントリーした中で唯一、同じハーツを父に持つシャドウディーヴァこそが「第2のリスグラシュー」となり得る、とするのは短絡的過ぎる?

「まさにハーツクライ(産駒)らしい成長力ですね」(斎藤誠調教師)

 2走前の東京新聞杯小差2着好走で裏付けられたトレーナーの言葉も、続く前哨戦の阪神牝馬S12着大敗で一気に重みを失った感もあるが…。凡走の原因にも“成長力”が絡んでいるのであれば話は違ってくる。

「前走は内にモタれてしまって…。全く参考外の競馬」と切り出した師は「もともとモタれる面はあったんだけどね。最近は腰がパンとして、トモのはまりも良くなり、前進気勢が出てきていた。それはもちろん、成長と言えるんだけど、その分、ハミを取り過ぎる悪い癖が出てしまった」と振り返る。

 2~3歳時は腰などに甘さがあったため、せかす競馬は合わず、本来の適性より長い距離を使われてきた。馬が完成の域に近づいた今こそマイラーとして飛躍の時なのだが、成長の“副作用”として前走はモタれ癖が強く露呈したというわけだ。

「モタれる面も左回りならまだ大丈夫。ハミもトライアビットに替えてみるし、東京マイルならしっかり力を出せるはず」

 リスグラシューとの共通点は父ハーツクライだけでなく、3歳秋からこの4歳春までのローテーションもほぼ同じ。そのリスグラシューは一昨年の当レースで堂々の1番人気(2着)に支持されたが、今年のシャドウディーヴァは前哨戦の大敗もあって人気皆無となれば…。「ハーツ産駒の覚醒」に賭ける手はあるはずだ。