【NHKマイルC】サクセッション 国枝厩舎番頭格が2歳女王討ちへ自信

2020年05月08日 21時02分

決戦の時を待つサクセッション

【NHKマイルC(日曜=10日、東京芝1600メートル)美浦トレセン発秘話】おそらく「史上最速」と言って過言ではあるまい。何の話かといえば、東京の芝コースである。開幕週のフローラS=1分58秒7は従来のレースレコードを0秒8更新。先週の青葉賞=2分23秒0も同じくそれを0秒6更新した。ちなみに先週の3歳1勝クラス(芝8ハロン)で1分32秒1。おそらくNHKマイルCは2010年ダノンシャンティ(1分31秒4)を上回ることは想像に難くない。

 では、実際に乗っているジョッキーは今の馬場をどう感じているのか? シャインガーネットに騎乗する田辺裕信はこう語った。

「1週目はまだ雑草が目立っていたけど、先週はそれも取り除かれて、いかにも走りやすそうな馬場になっていた。そうなると理想はやはり前、それにインを回りたくなりますよね」

 一方でラインベックに騎乗する津村明秀の見立てはさらにシビアだ。

「芝丈は長いんですが、地盤が硬くてスピードが出る。典型的な最近の東京の馬場ですね。むろん前、内が基本有利に加えて、案外ペースも落ち着きやすい。それだけに中団より後ろに位置すると“万事休す”と覚悟する時もありますよ」

 ゆえに今週、最も注目を浴びるのは、昨年の阪神JFを1分32秒7の圧巻レコードで制したレシステンシアの潜在スピードとなろう。その数字は翌週の朝日杯FS(サリオス)の勝ち時計を0秒3上回り、2着以下が0秒8離されたのも当然の帰結。最大のV候補と当方も踏んでいたのだが…。

「いかに速い馬場であろうと、スピードだけで押し切れるほど東京のGIは甘くはない。上の着順に来るのと勝ち切るのとは別もの。俺はそう思っているんだけどね」

 こう反発したのは国枝厩舎の番頭格・鈴木勝美助手だった。同厩舎が送り出すサクセッションも、当初はそれこそスピードだけで押すレース運びが目立った馬。ゆえに前走のスプリングS(3着)は皐月賞へのステップではなく、モデルチェンジを図る一戦だったことを国枝栄調教師は打ち明ける。

「3勝を挙げつつも、それまでの4戦はかなり強引なスタイル。それだけに前走はあえて距離を延ばし、しまい重視の競馬をしてくれと鞍上(三浦皇成)にリクエストしたんだ。結果的にペースが遅く、リズムを欠いてチグハグにはなったけど、あの競馬が今回生きることを期待したい。この相手でもそうヒケは取らないと思うんだけどな」

 果たして高速GIを制するのは「馬の力」か「人の技」か…。当方もギリギリまで考え抜きたい。