【旭堂南鷹のビンボー講談師に明日はない】天皇賞・春 トーセンカンビーナ前進必至

2020年05月02日 18時00分

【旭堂南鷹のビンボー講談師に明日はない】スタンドバイミーだった。15歳の春、同級生2人と京都競馬場へ。まだお小遣い程度の金しかない僕たちは、JR山崎駅からのバス賃を惜しんで競馬場まで歩いた。道をカットしようと金網を越え、生い茂った草むらを横切り、現地に着いたころには靴は泥だらけ。体力的にもヘトヘトだった。

 若かったせいで特に感慨はなかったが、イナリワンが後続を突き放して勝ったあのレースが平成最初の天皇賞だったのか。それから鞍上の武豊は4連覇。“平成の盾男”と呼ばれるようになる。そんな歴史的天皇賞を子供だけで見たことは貴重な経験だった。

 ここまでの話の流れからすれば、武豊の乗るキセキを推さずして何を推すという感じだが…。最近はすてきなほど血の個性が強くなってきた。父ルーラーシップに似ているのは何とも愛らしいのだが、ゲートの悪癖はそう簡単に修正できるものではない。それでも大敗しなかった前走を見ると無印にはできないものの、本命に推すのも難しい。

 それならば、阪神大賞典を前にして「キセキに勝てる可能性が出てきた」と角居先生が成長を認めたトーセンカンビーナに◎。そのGⅡの舞台で自身のパフォーマンスを発揮して2着。今回はその経験に無敗の京都コースが加わる。前進必至だ。穴はエタリオウ。先行策が闘志を呼び覚ましつつある。川田で覚醒のシーンを期待。

◎トーセンカンビーナ
○エタリオウ
▲フィエールマン
△キセキ
△メイショウテンゲン

【プロフィル】きょくどう・なんおう 講談師。マイケル・ジャクソンの自伝を読んで講談師の道を決意。演目は競馬、MJの他に「五代友厚」をシリーズ化。毎週日曜7時~ラジオ関西「旭堂南鷹の今昔なにわ物語」出演中。夢はグラミー賞朗読部門。