【天皇賞・春】メイショウテンゲン 母から受け継いだ“遊びのある”長距離適性で大金星だ!

2020年05月01日 21時02分

馬房でカイバをむさぼるメイショウテンゲン。長丁場を乗り切る態勢は整っている

【天皇賞・春(日曜=5月3日、京都芝外3200メートル)栗東トレセン発秘話】メイショウテンゲンの出走で久々の記録が生まれる。何かといえば、天皇賞・春に出走した牝馬の産駒の春の盾への出走。これは1981年メジロチェイサー(11着)→91年メジロライアン(4着)以来、実に29年ぶりのことである。

 そもそもグレード制が導入された84年以降、天皇賞・春に出走した牝馬はわずか22頭。古馬牝馬路線の距離体系はエリザベス女王杯の2200メートルが最長であり、血統的にもスタミナ以上にスピードが重視される昨今においては、春の盾を目指す牝馬が少ないのは至極当然に思える。

 では、メイショウテンゲンの母メイショウベルーガは、他の牝馬とどこに違いがあったのだろうか? 母も管理していた池添兼調教師はこう分析する。

「ベルーガは厩舎装鞍しかできないくらい、気性の激しい馬だったんだけど、競馬に行くとフワフワした感じで走っていたんだ。だから距離が持ったんだよ。それが息子のテンゲンにも引き継がれている」

 総じて気性が牡馬より前向きになりやすいのが牝馬だが、メイショウベルーガにはいい意味での“遊び”があった。2010年天皇賞・春は4角での不利とマラソン戦にしては珍しい瞬発力勝負(勝ち馬の上がりが33秒7)が災いして10着に敗れたが、まともならもっと際どいレースになっていたかもしれない。

 くしくも、当時の母と同じ阪神大賞典3着からの参戦となるメイショウテンゲン。池添兼調教師は両腕を広げながら「ベルーガはこんなにお尻の大きな馬だったが、それに比べるとテンゲンはまだまだ細い。逆に言えば、それだけ成長の余地が残ってるってこと。それでいて、3歳の春に重賞(弥生賞)を勝つんだから大したものさ。前哨戦はお母さんと同じ結果だったけど、本番の成績は違うものであってほしいね」

 昨秋の菊花賞後も一貫してマラソン戦を走り続けて4、2、3着。母から受け継いだ長距離適性を開花させつつある芦毛の4歳馬が、淀の3200メートルでどんな走りを見せるのか。目が離せそうにない。