【フローラS・後記】横山武史とともに重賞初制覇ウインマリリン 開花コンビが樫の主役に

2020年04月27日 21時32分

ウインマリリンの背で重賞初制覇の喜びを爆発させる横山武。この日は最終レースまで3連勝で締めた

 26日、東京競馬場で行われたオークストライアルのGIIフローラS(芝2000メートル)は、4番人気のウインマリリン(手塚)が重賞初制覇を飾った。2着ホウオウピースフルとともに5・24オークスの出走権を奪取。デビュー4年目の横山武史(21)にとってはうれしい初タイトル獲得となった。このイキのいい人馬の行く末は? レースをじっくりと振り返ろう。

「今日は風が強くて…。外から差してくる馬には厳しかったかもしれません。逆に前で競馬ができるこの馬には良かった」

 終始、歯切れのいい言葉でレース後のインタビューに応えた横山武。これまで重賞に縁がなかったが、父の横山典弘譲りの冷静沈着なレース運びはサークル内の多くの人が認めるところだった。

「レースは結構流れているな、とは思っていましたけど、ウインマリリンはいい手応えで走っていましたからペースは気にしてませんでした。理想は逃げると踏んでいたシャンドフルールの後ろでしたけど、そこは横山典弘騎手に取られてしまって(笑い)。それでも、いい位置に収まったと思います」

 2ハロン目からは11秒台のラップが5回続いたよどみのない流れ。ただし、横山武の言葉通り、絶好馬場+強風のため後方からの差し切りは困難な状況だった。好枠(3番)に恵まれたのは否めないが、直線で一瞬狭くなったわずかなスペースに、ちゅうちょなく突っ込んでいった度胸と勘の良さが、追いすがる外国人騎手2人(2着ホウオウピースフル、3着フアナ)をクビ、クビ差で退けた最たる理由だろう。

 それゆえ「昨年のダービーは代打でしたけど、今年は自分でもぎ取ったもの。オークスはより一層気を引き締めていきたいと思います」と胸を張った。

 一方、管理する手塚調教師は賞金900万円超の3歳牝馬が4頭目となった。「状態の良さとポテンシャルの高さが結果に結びつきましたね。決してまぐれではないと思いますよ(笑い)。速い時計に対応できたし、東京も克服。馬混みも平気なように精神力も高い。本番へうまく調整していきたい」と2013年桜花賞=アユサン、18年菊花賞=フィエールマンに続くクラシック制覇へ意欲を見せた。

 桜花賞組との比較は難しいが、従来のレースレコードを0秒8も更新したように、世代トップの仲間入りを果たしたのは間違いないところ。若き才能の芽が一気に萌え出た春の嵐の一日であった。