【マイラーズC】レッドヴェイロン 勝機はインディチャンプの前!理想はハナに行っての逃げ切り

2020年04月24日 21時02分

心身ともに充実一途のレッドヴェイロン

【マイラーズC(日曜=26日、京都芝外1600メートル=1着馬に6・7安田記念優先出走権)栗東トレセン発秘話】昨年、安田記念&マイルCSの春秋マイルGI完全制覇を成し遂げたインディチャンプを負かし得る馬はいるのか、いないのか…。GIIマイラーズCの最大の焦点だ。「元広告営業マン」鈴木邦宏記者が注目したのは、ひそかに心身ともに完成を迎えつつあるインディチャンプと同期の馬。決して営業マン時代の〝ごひいき〟だからではない。競馬記者として取材を重ねたうえでの結論だ。

 赤地に白星をちりばめた勝負服といえば、冠名「レッド」でおなじみの東京ホースレーシング。ただ、私にとってよりなじみ深いのは、クラブ法人の東京サラブレッドクラブ(通称・東サラ)のほう。本社営業マン時代はこちらから毎年、新規会員募集のお仕事をいただいていて、そのご縁から馬券もちょくちょく「レッド頭」で購入していた。今思えば、その〝ちょくちょく購入〟のうちの何割かを占めていたのが、3歳時に強い輝きを放っていたレッドヴェイロンだ。

 放っていた…と過去形にするのは失礼か。一昨年11月の修学院S・2着後に1年近い休養を余儀なくされたように、一度は表舞台から遠ざかった馬が復帰戦となった昨年10月の紅葉S(3勝クラス)でいきなりV。続くリステッド・キャピタルSでも2着に好走するなど、再び輝き始めつつある。

 レッドヴェイロンのこれまでの競走生活のハイライトといえば3歳春。NHKマイルCは9番人気の伏兵扱いながら、クビ+アタマ差の3着に大健闘した。東スポWeb動画のアーカイブには、レース直前に撮影した担当の和田助手のインタビューが残されている。この中で語られているヴェイロン評は「気性的におっとりしていて、乗りやすく、自在性がある馬。一戦ごとに(レースぶりに)幅が出てきたように学習能力が高い」。

 もちろん5歳になった今でもこの“内面”のイメージは変わらないという和田助手だが、当時はまだ“外面”が追いついていなかった。「2~3歳時はどちらかというと細身できゃしゃな馬という感じだったんだよね」と振り返りつつ、「1年の休養の間に体がふた回りくらいパンプアップしたからね。全体的にパワーアップしたことで、調教での行きっぷりがすごく良くなってきた」とそのイメチェンぶりを強調する。

 これは何を意味するのか。精神面の操作性の高さを表現できるほどに、肉体面も完成された――。これこそが現在のレッドヴェイロンなのだ。

 これまでのレース内容は、どちらかといえばしまい勝負になることが多かった。だが、「瞬発力というよりは長くいい脚を持続させられる」レッドヴェイロンの戦法の最適解は差しではない。「最も理想的な競馬はハナに行ってそのまま逃げ切った未勝利戦」と語る和田助手は「今回は開幕週の馬場。後ろからだと当然、厳しくなる。少なくともインディチャンプよりは前で競馬をしてほしいね」と最大の強敵打倒へ闘志を燃やしている。

 力強さを増した調教での行きっぷりが実戦でも発揮されれば、理想の競馬に近づけるはず。3歳時につかみかけたGIタイトルを再び手元に手繰り寄せられるのか。レッドヴェイロンにとっての試金石となるマイラーズCのレースぶりに注目してほしい。