【皐月賞】舞台適性&血統でクリスタルブラックに漂う番狂わせの予感

2020年04月14日 21時31分

皐月賞を目標に状態アップのクリスタルブラック。決め手はこのメンバーでも屈指

【皐月賞(日曜=19日、中山芝内2000メートル)dodo馬券】桜花賞に続いて日曜はクラシック第2弾の第80回皐月賞が中山競馬場で行われる。2歳GI馬のコントレイル、サリオスを筆頭に、今年は例年以上にトライアルを経由しない“ぶっつけ本番”の有力馬が多いが、当欄はその中の一頭…キャリア2戦ながら非凡な末脚を秘めるクリスタルブラックのジャイアントキリングを予告する。

 昨年暮れの中山新馬戦ではスタートで出遅れ、さらに4角では大きく外にふくれるロスがありながら次位を0秒5も上回る上がり最速で完勝。逃げ馬が3着に粘ったように、この日の中山芝はインでうまく立ち回る先行勢の活躍が目立ったことを考えれば能力の高さを存分に示す内容だった。と同時に、粗削りで心身ともに未成熟な面が同居しているのも明らかだった。陣営は次走にGIII京成杯を選択したものの「ぎりぎりまで出否を迷ったくらいです。まだ体質が弱くて気持ちに体がついてこない」と高橋文調教師のトーンも決して高くはなかった。

 それがふたを開けてみれば7番人気の低評価を覆す。手応え抜群で先に抜け出した断然人気のスカイグルーヴを、4角で大外を回りながらゴール前できっちり捕らえて2連勝。高橋文調教師は「レース前はイライラしていたし、ゲート内でもそわそわ。向正面ではハミを取り過ぎているし、本当にひやひやものでした」とレース後に語ったように、未完成な中でも圧巻のレースぶり。デビューからわずか1か月余でクラシック戦線に名乗りを上げた。

 陣営はすぐに皐月賞直行を明言。放牧から3月初めに帰厩すると、主戦の吉田豊が付きっ切りで坂路とウッドを併用して調教を消化。馬体もひと回り大きくなり、8日の美浦南ウッドでの1週前追い切りでは5ハロン64・8―37・2―12・3秒の好時計。大きく離れていた先行馬を、軽い仕掛けで1馬身抜き去った。

 見届けた高橋文調教師は「まだ反応や気持ちの乗りがもうひとつだが、あと1本で整いそう。体なんかは成熟しているとは言えないけど、前走時より骨格などはしっかりしてきた。コンディションは心配ない」と上々のジャッジ。課題のスタートについても「ゲート練習は積んでいる。GIで流れが違うかもしれないが、馬自身のレベルアップでレースの流れに乗れていいはず」と課題克服に期待を寄せる。

 3冠ではもっともトリッキーな中山芝内2000メートルでのV実績は大きなアドバンテージ。血統面の後押しもある。父キズナは本馬をはじめ、初年度産駒が早くも重賞で4勝と大活躍。しかも4→7→4→12番人気で周囲の評価に関係なく結果を残している。キャリア2戦の馬の皐月賞最高着順は3着(1993年シクレノンシェリフ)だが、非凡なポテンシャルと舞台適性から大番狂わせがあってもいいはずだ。