【大阪杯】ダノンキングリーに訪れた“無冠の帝王”返上の絶好機

2020年04月03日 21時04分

ダノンキングリーが“無冠の帝王”を返上する

【大阪杯(日曜=5日、阪神芝内2000メートル)新バージョンアップ作戦】春のGI第2弾は第64回大阪杯。古馬中距離王決定戦にしてはいささか寂しい顔ぶれになったが、それでもGI馬は5頭参戦する。新VU作戦の明石尚典記者はあえて“非GI馬”のダノンキングリーに◎。綿密なラップ分析から大舞台での下克上を確信している。

 伝統のGIIからGIへと昇格したのが2017年。以降のVタイムは1分58秒9→1分58秒2→2分01秒0。昨年は2分を超える低速決着となったが、前日の雨の影響で当日の芝は稍重スタート。パンパンの良馬場なら1分58秒台の決着だったか? 勝ち馬3頭の4角通過は1~4番手。M~Sペースに収まれば、内回りに対応できる機動力が要求されるということか。最高峰としての歴史は浅いものの、わずか3回の結果の中からもそれなりにレースの顔(キャラ)は見えつつある。

 今年の構図は4歳VS5歳。ダノンキングリー、クロノジェネシスの4歳トップクラスが1つ年上のGIホース(ブラストワンピース、ラッキーライラック、ワグネリアン)相手にどんな走りを見せるのか。今後の中距離路線を占う上でも必見だが、当欄の結論はズバリ、世代交代の加速。4歳両馬によるV争いが濃厚とみる。

 2択に絞った上での軸指名は◎ダノンキングリー。過去5勝すべてが8~9ハロンは少々気になるデータだが、昨年の皐月賞では有馬記念2着のサートゥルナーリアに同タイムに肉薄。前後4ハロン46秒6→46秒9と紛れの生じにくいほぼイーブンのMペースで、ラスト3ハロンが11秒7→11秒6→11秒4の加速ラップ。正真正銘のハイレベルラップで自身前後3ハロンラップ合計(35秒2+34秒5=69秒7)は、勝ち馬(35秒8+34秒1=69秒9)を上回る数字を叩き出した。

 アタマ+ハナ差の3着なら、負けて強しの見方が十分に可能。ベストはマイルから9ハロンの声に異論はないが、能力は間違いなく世代、いや現役トップクラス。3歳春の段階ですら、自信を持ってそう断言することができたA級素材だ。

 その自信が確信に変わったのが前走の中山記念。前後4ハロン47秒8→47秒0とM寄りのスローペースを0秒3差完勝。ラスト1ハロンは12秒1を要したとはいえ、ラスト3→2ハロン目が11秒9→11秒3。早めのギアチェンジで最後は余力を持ってのフィニッシュと考えれば、このラップ急落を割り引く必要はない。

 一蹴した2着ラッキーライラックは昨年のエリザベス女王杯で1世代下のオークス馬、秋華賞馬を完封。そこから測っても、同世代はおろか年長馬に足をすくわれるシーンは想像できない。ようやく巡ってきたGI制覇の絶好機。“無冠の帝王”を返上するならここしかあるまい。