【高松宮記念・東西記者徹底討論】千二で全開グランアレグリアか能力高いダノンスマッシュか

2020年03月25日 21時32分

洗い場でリラックスするグランアレグリア。前走圧勝の反動はない

【高松宮記念(日曜=29日、中京芝1200メートル)東西記者徹底討論】春のスプリント王を決する第50回高松宮記念は、スプリントの既成勢力に、他路線からも実力派が数多く加わり、異種格闘技戦の様相を呈している。例によって根本の見解が割れたのが「両刀」山口と「分析官」岡崎。果たして未知の魅力にかけるべきか、経験と実績を信頼するべきか。

 岡崎翔(大阪スポーツ):コロナウイルスの終息の兆しが見えません。国内では無観客競馬が続き、ドバイワールドCデーも中止の事態に…。

 山口心平(東京スポーツ):オレたちも世間も、もはやこの状況に慣れてきてしまってるのが怖いよな。

 岡崎 ですね。確実に馬券の売り上げは下がってますし…。

 山口:予想記事を書いてる我々としては、やはり寂しいよな。

 岡崎:お客さんあっての競馬ということを改めて実感させられます。

 山口:一刻も早く競馬場での大歓声が戻ることを願いたいよ。

 岡崎:無観客の中でも白熱したレースが繰り広げられてますし、そんなレースを生で観戦できないなんて、もったいなさ過ぎますもんね。

 山口:で、今週は春のGIシリーズの開幕だ。

 岡崎:春のスプリント王決定戦・高松宮記念ですね。

 山口:昨年は3→12→17番人気の決着で3連単は449万円オーバー。ここ最近のスプリント路線は絶対王者がいないから、他路線から殴り込んできた馬が台頭するパターンが多いんだよな。

 岡崎:なるほど。確かに昨年の覇者ミスターメロディは当時が初の芝1200メートル出走でしたね。

 山口:そのあたりを踏まえた上で、他路線組から◎グランアレグリアとした。

 岡崎:昨年の桜花賞馬ですね。何より前走の阪神Cが衝撃的でした。

 山口:3ハロン通過33秒9の速い流れでも抑え切れないぐらいの行きっぷりだったもんな。直線に向いた時の手応えからして違ったし、目一杯追わずに5馬身もちぎったんだから…。能力があまりにも違い過ぎた。

 岡崎:距離短縮で初の1400メートル。しかも内めの枠だったでしょ。前に行けずモマれたらモロさを見せるかも…と思って評価を下げたんですが、杞憂に終わりました。

 山口:馬混みの中から内のスペースを突いてきたからな。もうモマれ弱さは払拭したとみていいんじゃないか。あのレースぶりを見ると、どこかで一度息を入れなきゃならないマイル戦より、小細工なしで能力勝負に持ち込める短距離戦のほうが合ってるよ。

 岡崎:ボクは力を認めつつも▲にとどめます。

 山口:えっ? 今年の他路線組の目玉はどう考えてもコレだろ。

 岡崎:いやいや、ボクは既成勢力からの選択ですから。◎ダノンスマッシュ、○タワーオブロンドンでいきます。

 山口:オレの他路線組上位理論と真っ向勝負ってわけだな。受けて立とうじゃないの。

 岡崎 そういうわけじゃないんですけど…。単純に今のスプリント路線はこの2頭の時代なんじゃないかと思ってますから。

 山口:ダノンスマッシュのオーシャンSは確かに強かったけど、この馬はいつも前哨戦で強い勝ち方をする割に、本番ではワンパンチ足りないんだよな。

 岡崎:確かに“トライアルホース”のイメージは強いですが、前走は粘り込むナックビーナスを力でねじ伏せましたからね。やはり能力は相当高いですよ。坂路で仕上げられる馬が、1週前は珍しくウッドで長めからしっかり負荷をかけてきました。ここにかける陣営の熱量が垣間見えます。

 山口:調整に抜かりなしってとこか。タワーオブロンドンはオレも対抗。オーシャンSは最終追い切りで暴走してたのが不安視されていたけど、何だかんだで3着には来て格好はつけたもんな。

 岡崎:ええ。一度使ってガス抜きができたと考えていいんじゃないですか。昨夏から秋のタイトな臨戦過程で結果を出しているところを見ても、間隔が空くより、詰めて使うほうがいいんでしょう。

 山口:秋のセントウルS→スプリンターズSの連勝パフォーマンスは素晴らしかったからな。現王者として恥ずかしい競馬はしないだろう。

 岡崎:で、先輩の▲はステルヴィオですか。

 山口:阪急杯は出遅れたし、直線で狭くなる場面もあった。流れには乗れてたし、休み明け、初の1400メートルで5着なら上々だろ。

 岡崎:前進はあっても後退はない、と。

 山口:そういうこと。あと他路線組ではノームコアもマークは必要だろうな。

 岡崎:大穴候補も挙げとくとシヴァージがおもしろいんじゃないかと。前走の北九州短距離Sは特殊な馬場や展開だったとはいえ、とても届かないような位置からの差し切りでした。当時が芝に転向して3戦目。まだ分からない面が多いのが逆に不気味に感じます。