【金鯱賞・後記】左回り克服し快勝サートゥルナーリア 無敵の古馬エースだ

2020年03月16日 21時33分

 15日、中京競馬場で行われたGII金鯱賞(芝2000メートル=1着馬に4・5大阪杯優先出走権)は、昨年のJRA最優秀3歳牡馬で単勝1・3倍の圧倒的支持を集めたサートゥルナーリア(牡4・角居)が快勝。最高な形で2020年のスタートを切った。改めてその実力を見せつけたレースを検証しつつ、逸材の今後を展望する。

 戦前の予想通り、今回のメンバーでは“別次元”の走りだった。道中は5番手の好位を確保し、そのままゆったりとした走りで直線へ。ラスト1ハロン標あたりで鞍上が軽く促すと、前を行くダイワキャグニーとサトノソルタスを楽々かわして先頭に立ち、ゴール前は流す余裕すら見せてゴールした。

 3戦ぶりのコンビ復活にルメールは「この馬でもう一度勝つことができてうれしい」と破顔一笑。続けて「休み明けのレースはどの馬にとっても大事ですが、スムーズに運べて完璧な競馬でした。58キロだったのでポジションを取ることが大事だと思いました。スタートが決まったので好位が取れたし、その後も冷静に走ってくれた。ラストは素晴らしい脚を使ってくれました」と会心のレースを振り返った。

 デビューから無敗のまま皐月賞を制し、昨年暮れの有馬記念では勝ち馬に離されたとはいえ2着。最優秀3歳牡馬に恥じない活躍を見せた。しかし、東京でのGI・2走(日本ダービー=4着、天皇賞・秋=6着)でこの馬らしくない走りを見せたことで「左回りの克服」という懐疑的な面も生じていた。だが、終わってみれば一発回答。「左回りが苦手というイメージはない」という陣営の見立てをきっちりと証明した。

 ルメールも「左回りについてはレース前から特に心配はしていませんでした。コーナーでのバランスもとても良く、全く問題なかったです」。角居調教師は「逆に(東京の2走で)なんで走らなかったのか分からなくなったね」と苦笑する。「体質的にもどんどんしっかりしてきているし、これでレースの選択肢は広がったのは確か」と今秋のGI戦線に向けて大きく夢は広がった。

 今後は4月5日のGI大阪杯(阪神芝内2000メートル)か、同26日のGI香港クイーンエリザベスII世C(シャティン競馬場=芝2000メートル)が予想される。だが、現在の社会情勢もあり「登録はしているが、香港参戦についても未定。国内も含めてこれから考えます」と角居調教師、キャロットファームの秋田博章代表は今後についての明言を避けた。

 いずれにせよ“唯一”とも言える不安が完全払拭されたサートゥルナーリア。古馬勢の堂々たるエースとして、今年はさらに活躍してくれることは間違いなさそうだ。