【旭堂南鷹のビンボー講談師に明日はない】弥生賞 ディープ産駒サトノフラッグはジンクス破れるか

2020年03月07日 18時00分

【旭堂南鷹のビンボー講談師に明日はない】ビンボーは非常事態に強い。ただ、今回のウイルスパニックは少し違う。トイレットペーパーがない。金の有無に関係なく買えない。ビンボーは基本的に買いだめができない。騒動前に買った分も危うくなってきた。そのため現在の我が家では1回3巻きまで。カラカラと音を立てて存分に使える日が待ち遠しい。

 人間ってそんな何げないことでも喜べる。でも、そんな小さな喜びばかりでは幸せと思えないのもまた人間だ。声を張り上げ、拳を突き上げる。それくらいの喜びでないと満足できない。その興奮を競馬は与えてくれる。非常事態だからこそ、よりそうした感動が必要。何もすることがないと悩むなら、競馬をやろう。

「弥生賞を制する者はダービーをも制す」

 そう言われたのはひと昔前の話。この10年で両方を勝ったのはマカヒキしかいない。そして、今年からは弥生賞ディープインパクト記念へ改称された。「弥生賞を制する者」という響きは季語も入って味わい深いが「ディープを制する者」では少し意味も違う。

 弥生賞からダービーという流れの終焉をもたらすのだろうか。ちなみに、シンザンもセントライトも自らの名を冠したレースで産駒の勝利はゼロ。そういう意味でディープ産駒のサトノフラッグを応援したい。

 無視できないのは矢作厩舎。昨年の有馬記念からJRA・GⅠ出走機会3連勝とその勢いはすさまじい。今回は「雨乞い」をしたパンサラッサに恵みの雨が降りそうだ。宮内助手は「ホープフルSだけ走ってくれれば」と良馬場でもの姿勢だが、雨が強まるようなら一角崩しの可能性はさらに高まる。未勝利勝ちで見せた超絶の重巧者ぶり。もしかしたら頭まであるかもしれない。

◎サトノフラッグ
○パンサラッサ
▲ワーケア
△オーロアドーネ

【プロフィル】きょくどう・なんおう 講談師。マイケル・ジャクソンの自伝を読んで講談師の道を決意。演目は競馬、MJの他に「五代友厚」をシリーズ化。毎週日曜7時~ラジオ関西「旭堂南鷹の今昔なにわ物語」出演中。夢はグラミー賞朗読部門。