【すみれS】ブルーミングスカイ角居調教師が見据える“ラストダービー”

2020年02月26日 21時33分

まだまだ伸びシロ十分なブルーミングスカイ

【すみれS(日曜=3月1日、阪神芝内2200メートル)POGマル秘週報】リステッドのすみれS)で賞金を加算できれば、おそらくは皐月賞出走への賞金ラインはクリアできるだろう。が、この一戦に登録している陣営の多くは皐月賞の先の日本ダービーに視線が向いている。

「正直、勝っても皐月賞は考えていない。もっといえば、前走の若駒S(クビ差2着)を勝っていれば、このレースさえも使わずに放牧に出して、ダービー前の重賞から本番へ…と考えていた」とはアリストテレスを出走させる音無調教師。

 確かに若駒Sで賞金を加算できていれば、仮に京都新聞杯2着でもダービーへのボーダーは楽にクリアできる(東京への連続輸送となる青葉賞は考えていない様子)。しかし、仮に1勝馬でのアタックなら1着勝負のメイチ駆けが要求されるし、かといって、すみれSとダービーの間に2走はさせたくない――。だからこそ、音無調教師も「前走は少し大事に乗り過ぎたかもしれない。今回は勝ちにいく競馬をしてほしいね」と語気を強めているわけだ。

 同じような考え方をしている陣営は他にもいる。梅花賞3着から挑むエカテリンブルクは「本当に良くなるのは菊花賞のころかもしれないけど、ダービーには出走させたい。そのためにも結果が欲しいレースなんですよ。賞金を持ってトライアルに行けるのと、そうでないのとでは、大きな違いがありますから」と大江助手。新馬勝ち後、3戦連続で足踏み。2勝目に手が届かない現状には理由がある。

「北海道から戻ってきた時、なぜか背中が反ってしまうような走りになっていた。初めてトレセンに入厩してきた時とは別馬のよう。そんな状態でもそれなりの結果を残してくれているんですから、やっぱり持っている能力は確かと思っているくらいですよ」

 前走あたりからトップフォームが戻ってきたとなれば、そろそろ真価を発揮する?

「同じブラックタイド産駒のキタサンブラックのように育てたいと思っている馬なんです。実際、長く脚を使うタイプなので、前走のような脚をためる形では持ち味が生きませんね。今回は積極的に乗ってもらいたい」と、こちらも勝負駆けをにおわせてくるのだから、判断に迷うところだ。

 さらに気になっている馬がもう一頭。梅花賞の勝ち馬ブルーミングスカイだ。レース後の角居調教師に「次走は皐月賞TRですか?」と聞くと、「オーナーと相談してからになるけど、個人的には皐月賞は考えなくてもいいのかなと思う。まだハマりの悪いところがあるし、矯正したい部分もありますからね」。

 その次走が2000メートル以下のレースしかない皐月賞TRではなく、2200メートルのすみれSであるところが何とも意味深。なにせ、今年のダービーは厩舎の連覇がかかるだけでなく、来年2月で勇退する角居調教師にとってのラストダービー。他陣営とは“意気込み”が違うはずなのだから…。

 実際、ブルーミングスカイはキャリアこそ積んでいるものの、成長度合いはまだ遅く、本気で走っている瞬間も短いと聞く。担当する清山助手もその状況は理解していて「未勝利を楽勝した時も勝負どころで走るのをやめようとしていたくらい。前向きさが感じられないタイプだったんだけど、最近は少しずつマシになってきて、それが結果に表れたのが前走。まあ、ここまでくるのは大変だったけどね。5月までになんとかなってくれればいいと思っているから、その時を楽しみに待っていてよ」と。

 しかし、そんな状況ですみれSを勝ってしまうようなら…。日本ダービーの新星として急浮上してきそうだ。