【フェブラリーS】モズアスコット 初ダートの根岸S圧巻Vはホンモノの証

2020年02月21日 21時04分

入念に運動を行うモズアスコット。芝&砂両刀制覇へ向けて突き進む

【フェブラリーS(日曜=23日、東京ダート1600メートル)新バージョンアップ作戦】2020年のJRA・GIが幕を開ける。砂戦線の猛者がごっそり抜けた第37回フェブラリーSで、新VU作戦の明石尚典記者が狙うのはダート初戦でいきなり“満点回答”を出したモズアスコット。新天地でのさらなる飛躍必至の安田記念馬を不動の主役に指名した。

 現状、JRAでは年にたった2つしか存在しないダートGIのタイトル。フェブラリーSが“ダート頂上決戦”と銘打たれるのは当然の成り行きだが、今年はいささか例年とは趣を異にする。

 昨年のチャンピオンズCワンツー(クリソベリル&ゴールドドリーム)はおろか、東京大賞典Vのオメガパフューム、川崎記念Vのチュウワウィザードといった直近の交流GI勝ち馬すら不在。目下の勢いも含めて一線級と呼べるのはインティぐらいしか見当たらないのが実情だ。

 例年よりもVゴールへのハードルが一段下がるとみれば、勢力図がガラリと入れ替わる可能性は大。これまでの蹄跡などはさほど大きな意味を持つまい。

 本命はズバリ、根岸Sで鮮烈な砂デビューを飾ったモズアスコット。Vタイムは良馬場の東京ダート7ハロンではめったにお目にかかれない1分22秒台。いきなり過去10年の良馬場でのナンバーワン時計を叩き出しただけでも驚きを禁じ得ないが、前後3ハロンラップも35秒0→35秒4と落差はわずかに0秒4。最速タイで前半を通過しながら、ほぼイーブンにとどまったのは、正真正銘のハイレベルラップである何よりの証しだ。

 最速上がりを叩き出した馬が5勝、3着1回と瞬発力が何よりモノをいうのが昨年までの根岸S(良馬場時)のレースキャラ。モズアスコットの上がり34秒7は決して抜けた数字ではないものの、ラスト2ハロンのレースラップを見ればその見方はガラリと変わる。

 11秒6→11秒9と、良馬場の1分22秒台の決着では初めて11秒台が連続した。差し馬には強烈な逆風が吹いた直線であっさり抜け出した脚力には、数字以上のすごみを感じる。斤量が別定58キロ→定量57キロ、距離も芝GIをぶっこ抜いたマイルへ替われば、さらなるパフォーマンスアップを見込むのは当然だ。

 ダートのキャリアはわずかに1戦と懐疑的に見る向きもあろうが、あの日見た圧倒的パフォーマンスは本物。決して砂上の楼閣でないことは数字が証明している。