【フェブラリーS】サンライズノヴァ メイチの仕上げで必勝態勢

2020年02月19日 21時32分

雪も溶かす熱い走りが期待されるサンライズノヴァ

【フェブラリーS(日曜=23日、東京ダート1600メートル)栗東トレセン発秘話】2020年のJRA・GI開幕戦は第37回フェブラリーS。そして翌週には世界最高峰となる1着賞金11億円の第1回サウジカップ(29日=キングアブドゥルアズィズ、ダートダ1800メートル)が開催される。冬場の競馬を熱くするのは砂上決戦。とはいえ、懐が温まらなくては面白くない? ならば「トレセン発秘話」火曜担当の高岡功記者が発掘したフェブラリーSの特注馬をお披露目させていただこう。日本代表としてサウジCに出走するゴールドドリーム陣営にお墨付きをもらった実力馬は、同じくサウジCに出走するクリソベリルの身内でもある。

 クリソベリル&ゴールドドリームというダート界のツートップをサウジCに取られた?今年のフェブラリーS。例年より手薄なメンバーになった感はあるが、この状況を素直に歓迎しているのがインティで連覇を狙う野中調教師だ。

「やっぱり、あの2頭は強いからな。できれば海外遠征してくれないかと思っていたんだ。2頭がいなければ、それだけウチの馬に勝つチャンスが増えるわけだから。素直に喜んでいるよ」

 まさに偽らざる心境だろう。デビューから無敗の6連勝と快進撃を続ける若きダート王=クリソベリルと、3歳時から息長くGI路線で勝ち負けを続けてきた古豪=ゴールドドリームはとてつもなく分厚い壁。この2頭がいないだけで、インティのみならず、出走各馬に可能性が大きく広がったのは確かだ。

 そんな強豪の関係者から一目置かれている馬がいるとすれば…注目して損はない。実はゴールドドリーム陣営から「めちゃくちゃ強い」と“お褒めの言葉”をもらった馬がいる。サンライズノヴァだ。

 昨年10月、盛岡競馬場で行われた南部杯で、ゴールドドリーム(3着)に0秒5という決定的な差をつけて完勝したのがこの馬だった。

「あのレースに関しては素直にサンライズノヴァがめちゃくちゃ強かったというしかないやろ。突き抜けとったもん。ウチのだって、よく頑張っていたと思う。あれはしゃあない」とはゴールドドリームを管理する平田調教師の弁だ。

 その勝ち時計1分34秒2(良)は、2016年にコパノリッキーがマークしたレコード(1分33秒5=稍重)に次ぐ、レース史上2番目に速いタイム。数字的にも“めちゃくちゃ強かった”。

「台風が来た後で、締まった馬場ではありましたけどね。そういうダートのほうが得意でもあるので」と最初は謙遜気味に振り返った担当の棚江助手だが、「確かに強い競馬をしてくれました。ここにきて馬に活気が出てきたんです。それが最近のレース内容にも表れているのかな。少なくとも去年のこのレース(7着)を使った時より、断然いいと思いますよ」と目下の充実ぶりを伝えてきた。12日の1週前追い切りでは坂路で4ハロン50・4―12・3秒の好時計をマークし、クリソベリルに先着。確かに昨年を上回る動きだ。

 南部杯を勝ったことで状況は変わった。過去1年の牡馬混合GI勝ち馬=斤量プラス3キロの規定により、前走の武蔵野S(5着)では59キロの酷量に…。もはや使えるレースが限られてきてしまっている。つまり、走れるレースにエネルギーを“集中投下”する戦略に変更せざるを得ないのが今の状況なのだ。

「もともと、東京マイルのここがサンライズノヴァにとって一番の勝負どころですからね。今年はメイチの仕上げで臨みますよ」(棚江助手)

 ひょっとして、クリソベリルがサウジCに向かったのも、ベストの舞台で中央初のGIタイトルを狙う厩舎の先輩に道を譲るため? これは深読みし過ぎだろうが…。ともかく、今年のフェブラリーSがサンライズノヴァにとって“馬生”最大の勝負時なのは確かだ。