【東京新聞杯・後記】復活プリモシーン ヴィクトリアMの有力候補に再浮上

2020年02月10日 21時31分

M・デムーロを背にしたプリモシーン(手前)は豪快に伸びて重賞3勝目をマーク

 9日、東京競馬場で行われた伝統のGIII東京新聞杯(芝1600メートル)は、プリモシーン(牝5・木村)が1分33秒0で快勝。フェアリーS、関屋記念に次ぐ3つ目の重賞タイトルを手にした。昨秋は不本意な成績に終わったが鮮やかに復活。今春の5・17ヴィクトリアマイル(東京芝1600メートル)の有力候補に再び浮上した。

 昨春のGIヴィクトリアマイル2着の実績はダテではなかった。別定戦とはいえ牝馬で56キロ。4、5歳の勢いのある牡馬との戦いを考えれば、5歳牝馬にこの斤量は明らかに不利。プリモシーン自身も56キロは今回が初めてだった。

 しかし、レースではそんな不安も何のその。道中は1番枠を生かしてロスなくインの6番手を追走。直線で外へ持ち出されると一気にスパート。先行していた牡馬勢を豪快に差し切った。

「最後は切れる脚を使うから自信を持って乗れた。一昨年の関屋記念でこの馬に差されて2着(ワントゥワンに騎乗)に負けたから、ずっと乗ってみたかったし、能力の高い馬だと思っていた。今回はその時と同じ左回りのマイル戦。強かったね」とM・デムーロ。初コンビながら、イメージはしっかり固まっていたのだろう。そつのないレース運びで、パートナーの持ち味を存分に引き出した。

 今回はGIIIとはいえ、舞台はGI安田記念、ヴィクトリアマイルと同じ。一昨年の勝ち馬リスグラシューは昨年のJRA賞年度代表馬に、昨年のインディチャンプは安田記念、マイルCSを連覇して同賞の最優秀短距離馬に輝いた。

 となれば、真っ向勝負で牡馬を打ち負かしたプリモシーンもこれらに続く可能性は十分にある。

「牧場から戻ってきた時から状態の良さを感じていた。言葉では伝わりにくいと思うが、いい時のしぐさとか、皮膚の感じとかね。秋は期待を裏切ってしまったので半信半疑のところもあったけど、今日は頑張ってくれた。この体で走れたのならまだ伸びシロもありそう。昨年もダービー卿CT(2着)がこんな感じだったからね」

 5歳牝馬のうれしい復活に木村調教師の舌も滑らか。さらなる上積みを強調した。

 具体的なローテーションは明言しなかったものの、ヴィクトリアマイルが春の最大目標となる公算大。自信を胸にクビ差で敗れた昨年の雪辱を…。今回の勝利でGIタイトルに大きく前進したのは間違いあるまい。