【きさらぎ賞】武豊の進言受けたギベルティ小島調教師の次の一手

2020年02月05日 21時34分

武豊(左)と小島調教師

【きさらぎ賞(日曜=9日、京都芝外1800メートル)POGマル秘週報】きさらぎ賞からのぶっつけでは、クラシック本番へは少々レース間隔が空いてしまうと感じるのはもう古い感覚なのか? 2015年ルージュバック、16年サトノダイヤモンド、17年アメリカズカップ(いずれも1着)はそれぞれ桜花賞、皐月賞への直行を選択。ローテーションが多岐になってきた昨今のクラシック戦線を象徴するような立ち位置にあるレースだ。

 今年もエントリー自体は10頭と少ないとはいえ、メンバーレベルはなかなかのもの。その中でも新馬勝ち直後の身ながら、関東馬で唯一参戦を決めたギベルティに注目してほしい。

 デビュー戦は昨年、有馬記念当日の12月22日。524キロの巨漢馬は先行して堂々、2馬身差で押し切った。順風満帆なスタートを切ったエリート候補生? いや、入厩当初は決して評価の高い馬ではなかったという。

「見た目がもうひとつで、スタッフの評価も…。ただ、またがってみるといい感触。だからじっくり育てていく流れになったんだ」と小島調教師。

 例えば、一昨年夏の函館新馬戦でレコード勝ちしたウィクトーリアが「何もしない(=調教の工夫を必要としない)でも走った」天才肌だったのに対して、こちらは「一つひとつコツコツと」成長過程を見極めながらデビューに向けた調整がなされ、見事に結果へとつなげたのだ。

「新馬戦の時計(1分37秒8)はそれほど目立つものではなかったので、2戦目は普通に自己条件を考えていましたが、ジョッキー(武豊)の進言もあって、きさらぎ賞に行こうと。オーナーサイドには“条件戦を勝ってもいずれは重賞ってことになるんだから、早めに力試しをする意味で”ということで理解を得られました」(小島調教師)

 参戦が決まると同時に“次の手”を打つ。ブラックエンブレム(08年秋華賞)、クィーンスプマンテ(09年エリザベス女王杯)といった“栗東滞在のパイオニア”として知られる小島調教師は、先月24日にギベルティを栗東入りさせたのだ。

「ちょうど小倉に使う馬がいたタイミングもあったし、(京都への直前)輸送で失敗するよりはと思って栗東へ。効果を期待するほどの期間ではないが、現状の力をしっかり出す意味では大事なこと」と説明した。

 30日の1週前追い切りでは坂路4ハロン52・0―12・7秒と初滞在に臆することなく、一級品の好時計をマーク。これには小島師も「前の馬を追いかける形になって、引っ張り出されたとはいえ、この数字は立派」と手応えをつかんでいる。

 果たして栗東滞在のスパイスを味方に、クラシック路線に名乗りを上げられるのか。東西の戦力バランスを確保する意味でも、東のギベルティには大きな期待がかかる。