【シルクロードS・後記】重賞初Vアウィルアウェイ 高松宮記念へ残された課題

2020年02月03日 21時30分

アウィルアウェイ(中央8番)は上がり33秒7の末脚で混戦を断った

 2日、京都競馬場で行われたGIIIシルクロードS(芝内1200メートル)は、3番人気のアウィルアウェイ(牝4・高野)が後方から直線で一気に伸びて重賞初Vを飾った。2歳時は重賞で一線級と差のない競馬をしていたが、4歳を迎えて待望のタイトルを奪取。ただ、大一番に向けての課題も見え隠れした。

 56キロを背負ったモズスーパーフレアが前半3ハロンを33秒9で飛ばし、2番手はGI馬で58キロのセイウンコウセイ。4角手前からこの2頭で後続を引き離すハードなペースとなり、3番手へつけた1番人気のレッドアンシェルは前との差は詰まらずに早々と失速する。この2頭のマッチレースかと思われたが、残り100メートルを過ぎた地点から様相が一転。後方待機のアウィルアウェイが外から一気に伸びて突き抜けた。

「ゲートでの我慢が得意じゃなく、スタートを上手に切れませんでした。ただ、しまいはいい脚を使えるし、今日に関しては(ペースが速くなると思って後方からが)最善と思いました。道中の雰囲気は良かったし、ハンデ(55キロ)を背負った中でも脚を使ってくれました」と川田は勝ち切れたことを評価した。

 ただ、上位3頭(アウィルアウェイ、エイティーンガール、ナランフレグ)の4角通過はそれぞれ「12」、「16」、「18」。ハイペースに加えて、年明けから連続開催の京都は例年以上に時計を要するタフな馬場で、展開がはまった感も否めない。

「もともといいエンジンを持っていましたけど、それを使えるだけの精神力がようやくついてきた感じですね。ただ、駐立が定まらないところは今後の課題のひとつになります」と高野調教師。スプリント戦では致命傷になりかねないスタートの修正の必要性を強く感じている。

 次走は未定だが、春の最大目標はGI高松宮記念(3月29日=中京芝1200メートル)になりそう。ここには昨年のスプリンターズSを圧倒的な強さで制した昨年のJRA賞最優秀短距離馬タワーオブロンドン、昨年の同最優秀3歳牝馬で阪神Cを楽勝した桜花賞馬グランアレグリアの“藤沢和二枚看板”がスタンバイしている。

 課題を残す現状で互角に太刀打ちできるかは疑問だが、アウィルアウェイ自身はデビュー時の450キロから478キロまで馬体を増やし、肉体的な進化が顕著なのは確か。持ち味の驚異的な末脚を最大限に引き出すためには“課題克服”が大きなカギになりそうだ。