【クロッカスS】アルムブラスト 4か月の充電で驚異のパワーアップ

2020年01月30日 21時34分

【クロッカスS(土曜=2月1日、東京芝1400メートル)美浦トレセン発秘話】中央競馬で「西高東低」が指摘されて20年が経過するが、その埋まらぬ格差を如実に示すのが今週の東西重賞だろう。

 25頭がエントリーする京都のGIIIシルクロードS(芝内1200メートル)で、関東馬の登録はわずか4頭(そのうち2頭は除外対象)。一方、22頭がエントリーする東京のGIII根岸S(ダート1400メートル)は、登録2頭がいずれも除外対象。まさに“関西馬による関西馬のための関西馬の競馬”である。

 人的要因をこの現象に求めるのは、さすがに無理があろう。この20年間、多くの調教師やスタッフが入れ替わり、奮闘を続けた。それでも崩れぬ“ベルリンの壁”…。まさか関東の調教師試験のみ低レベルということはあるまい。

 明らかに問題はソフトよりハード面。関東のオープン馬誕生において、致命的システムがJRAに長らく存在するということだ。フェアであることを是とする現社会と対極のシステムに対し、施行者がメスが入れる時は訪れるのだろうか。

 さて、その意味でも今週は、とりわけ関東馬に肩入れしたい1週間。中でも先々を占う一戦になる土曜東京クロッカスSは、アルムブラストの走りに注目している。

「2勝目こそ6ハロンの距離で挙げたけど、目指したいのはNHKマイルC。再び千四に戻す今回は、マイル路線に進めるかの試金石になるだろう」

 管理する高橋文雅調教師のこの弁は、断じて思いつきや欲目ではない。それは先行有利の馬場で、あえて直線勝負に徹したカンナSのレースぶりにも如実に示されよう。

「マイルをイメージして、いかに我慢させるか。前走は(三浦)コーセイとそんなコンタクトを取って挑んだ一番。内容に結果が伴ったのは何よりだし、今回も同じ運びで、どんな脚を使うかだね」

 始動舞台に東京を選んだのも春を見据えればこそ。4か月の充電を経て馬自身も顕著なパワーアップを見せている。

「1週前に馬を後ろから見たら、ずいぶんガッシリしてるので太いかと思ったんだけど…。横から見ればアバラが、うっすら。もうあとは気持ちのコントロールだね。気の強さが長所ではあるけど、攻め馬はトラックで馬の後ろにつけて我慢を覚えさせてきた。“さあ、次はニュージーランドT”と思わせる走りを見せてほしい」と指揮官。関東馬の未来をまずは同馬に託してみようか。