【アメリカJCC・後記】貫禄勝ちブラストワンピースは再びGI戦線の主役となり得るか

2020年01月27日 21時32分

ブラストワンピース(左)はパワフルなフットワークでGI馬の貫禄を見せつけた

 今年の古馬中距離路線を占う重要な一戦となったGIIアメリカジョッキークラブカップ(26日=中山芝外2200メートル)は、凱旋門賞(11着)帰りのブラストワンピース(牡5・大竹)が1番人気に堂々と応える快勝。一昨年のグランプリホースが心機一転の再出発をアピールした。再びGI戦線の主役となり得るのか…注目された始動戦を振り返る。

「こういう馬場(稍重)で照明まで入って(一昨年に勝った)有馬と同じようだなと…。舞台を用意してくれた感じがしました」(大竹調教師)

 ブービー11着惨敗の仏GI凱旋門賞から3か月半。再出発を誓うブラストワンピースにとって、力を要する馬場はもちろん、おあつらえ向き。内容よりもまずは結果(1着)で夢を広げた帰国初戦となった。

「馬の雰囲気がとても良く、走りたいという気持ちが伝わってきましたし、道中もいいリズムで進んで行けました」

 川田が振り返った通り、レースは発馬をスパッと決めて4番手。いつにない好位の競馬が、ライバルとの明暗を後々分けるのだから競馬は奥深い。アクシデントが発生したのは勝負どころのラスト3ハロン過ぎだった。2番手のマイネルフロストに故障発生(右第1指関節脱臼で予後不良)。大きな不利を受けたのは、大外に振られて最後方まで位置を下げた3着ラストドラフトか。対して最小限だったのは川田=ブラストだったのかもしれない。

「前に行く馬が故障して少しぶつかったと(川田は)言ってましたが、進路を(荒れた)内に切り替えたのは、乗り役に十分手応えがあったということでしょう」(大竹調教師)

 先頭に立つステイフーリッシュにようやく体を並べたのは残り100メートルを過ぎてから。それでも最後は力の違いを見せつけて1馬身1/4差で切って捨てた。「残念なことに故障した馬がいて影響も受けましたが、それでも勝てました。グランプリホースですし、ここではやはり能力が違ったというところです」。鞍上の言葉通りの走りだった。

「いつもより少し気負っていたのは、少し(エネルギーを)ためるイメージで馬をつくった分かな。ひとまず勝ってほっとしましたし、凱旋門賞の結果が実力でないことは証明できた」と指揮官が表情を緩める気持ちも理解できよう。

 すごみという点では少々物足りなさも残したが、自身が初めて見せた正攻法の運びは評価すべきところ。昨年の大阪杯は後方から届かず1番人気で6着。まだ次走は未定だが、立ち回りに幅を増したことで、リベンジの可能性を広げたのは確かである。