【日経新春杯・後記】7年ぶり5回目となる条件馬Vモズベッロ 天皇賞・春に照準か

2020年01月20日 21時30分

格上挑戦ながら、52キロの軽量を生かしたモズベッロ(左)が見事に重賞初制覇

 GII日経新春杯(19日=京都芝外2400メートル)は、準オープンから格上挑戦のモズベッロ(牡4・森田)が勝利。2013年のカポーティスター以来、7年ぶり5回目となる条件馬による同レースVを決めた。馬場適性や軽ハンデから2番人気に支持されていた同馬の勝利は、果たして今後につながるものなのだろうか?

 秋の京都開催最終週の高雄特別を快勝し、力の要る馬場への適性を見せていたモズベッロ。準オープンからの格上挑戦とはいえ、厳寒期のGIIで超一線級の参戦はなく52キロのハンデも手頃。好走の条件は整っていた。条件馬による7年ぶりの同レース制覇。一見、その内容は恵まれたものにも思えるが、陣営の手応えはまったく違っていた。

「強かったです。直線で少し内にもたれながら走っていたので、まだ成長途上と感じています。それだけにこれからもっと強くなると思います」

 初騎乗の池添がこう振り返ったように、2馬身半差の快勝劇は直線で外めから勝負を決めながら、最後は内ラチ沿いを走る距離ロスがあってのもの。森田調教師が「昨年は追えないくらいにヨレていたけど、だいぶマシになってきた。舌を縛ったり、ハミ(トライアビット)を替えたりした効果が出ているのだろう。真っすぐ走れるようになればもっと強くなる」と期待をふくらませるのもうなずける。

 課題の手前の変換にも成長が見られた。2走前の高雄特別では直線をほとんど右手前のまま走っていたが、前走(グレイトフルS=4着)は直線を左手前で走り切り、今回も直線入り口からゴール手前まで左手前で走れていた。ここにきて体がしっかりしてきた証拠でもある。

 気になるのは同馬の今後。「どの路線に行くかはこれから考えます。最初は1800メートルくらいかと思っていたけど、思い切って距離を延ばしたらかからなかった。珍しい馬なんですよ」

 次走は未定ながら、この言葉を聞く限り、長丁場の5・3天皇賞(春)あたりがターゲットのひとつに思えてくる。しかし、春の京都は時計が速く、近10年で最も時計の遅い決着となった今回の勝利がリンクするかは微妙なところだ。

 これはあくまで私見だが、6・28宝塚記念を目標にするのも面白いのではないだろうか。阪神内回りでは長くいい脚を使えるのは大きな武器になるし、梅雨時の渋った馬場もプラスになるはず。

 そんな妄想がふくらむまでに成長を遂げた4歳馬。直線でのもたれ癖が解消すれば、あっと驚く大仕事をやってのけるかもしれない。