【フェアリーS】仕上げミスでもサフラン賞6着のサナチャン 抽選突破で逆襲だ

2020年01月09日 21時31分

馬券妙味からも抽選突破してほしいサナチャン

【フェアリーS(月曜=13日、中山芝外1600メートル)美浦トレセン発秘話】正月競馬は例年、何が起きるか分からない。今年もJRA開幕週は明暗分かれる出来事が相次いだ。好スタートを切ったのは8勝を挙げたオイシン・マーフィー&4勝の固め打ちを見せた国枝栄厩舎。一方、中山金杯でトリオンフに騎乗するはずだった三浦皇成は、同日7Rで〝もらい事故〟による落馬負傷。京都金杯も武豊(カテドラルに騎乗)のお手馬だったサウンドキアラが松山弘平で勝利するなど、東西重賞は残り物に福がある皮肉な結末が待っていた。

 もっとも塞翁が馬の故事もある。昨年は4月まで未勝利だった手塚貴久厩舎が残り9か月で33勝を挙げたように、いい時も悪い時もあるのが勝負の世界だ。当方もおごらず腐らず、今年も真摯に中央競馬と向き合っていく所存です。

 さて、その開幕週に連動するように、ひっそり地味な不幸からスタートしたのが武藤善則調教師である。年頭に「今年は24勝(昨年は17勝)を目標に置く」と力強く宣言した男が、いるはずの中山競馬場でなぜか見当たらない。不思議に思っていると「インフルエンザです」との弱々しいメールが舞い込んだ。

 しかし、さすがは不屈のトレーナーである。39度の高熱にもへこたれず「サナチャンの取材でしょ? 大丈夫、話くらいできるから」と電話をくれたのは発症から2日後(7日)のことだった。

「サフラン賞は体を減らすわ、イレ込みはひどいわで…パドックで目を覆いたくなる仕上げミス。それで0秒6差だから力を見直したよ。初戦で負かしたウイングレイテストがGIIデイリー杯で2着だし、前走勝ち馬もGI阪神JFで2着。まともならここでもやれると思っているから、抽選を突破してほしいねぇ」

 フルゲート16頭に27頭がエントリー(2勝馬は4頭)。出だしの勢いを見れば、国枝厩舎のダイワクンナナがスンナリと抽選をパスしそうな気もするが、馬券妙味からも突破を願いたいのはこちらのほうだ。

「放牧を挟んで体はふっくら戻ったし、今回はテンションを考慮し当該週だけ軽めでいく。さらにゲート裏までパシファイアーを装着、万全の態勢で挑むつもりだよ。14年に2着したニシノアカツキを物差しにすれば通用する舞台だから」

 インフル発症で“厄払い”を済ませた指揮官の逆襲に期待しようか。