【京都金杯・後記】サウンドキアラ重賞初V 大目標の5・17ヴィクトリアMへ手応え

2020年01月06日 21時30分

好位から危なげなく抜け出したサウンドキアラ(左)は重賞初制覇

 2020年の中央競馬が5日開幕した。京都金杯(芝外1600メートル)は3番人気のサウンドキアラ(牝5・安達)が快勝。全勝ち星が京都という舞台適性を武器に重賞初Vを決めた。

 これで京都金杯は3年連続で1分34秒台の決着。今年は朝方に降った雨の影響も多少あったのだろうが、それでも以前の年明けの京都=軽いスピード決着のイメージから変わりつつある印象だ。

 だからこそ、今回のサウンドキアラの勝利は価値がある。京都で全5勝を挙げる舞台巧者だが、これまで外回りコースではすべてラスト3ハロン33秒台を使って瞬発力勝負を制してきた。しかし、今回の自身上がりは34秒6。雨馬場での勝ち鞍もあるが、それとはまた異質の力の要る良馬馬での勝利は、同馬の成長を感じさせる一戦となった。

 京都では強いが、他の競馬場では勝ち切れない…。そんな印象のあった同馬も、今なら別のコースもクリアできるのでは。そんな予感をさせる一勝ではなかったか。

 レースも陣営の思惑通り。鞍上の松山が「行く馬を行かせて、その後ろの好位で脚をためることができました。抜け出してソラを使うところがあると聞いていたので、その点だけ注意していました」とパートナーの力走をたたえれば、安達調教師も「ジョッキーと話をしていた通りの競馬ができました。53キロのハンデもありましたが、いつも抜け出してフワッとする馬が最後までしっかり走ってくれました」とえびす顔だ。

 そんな指揮官は調教にもひと工夫。他の馬に攻撃的な面を見せる同馬に対して、この中間は馬を落ち着かせる効果のあるコンプレッションフード(馬の心拍がゆっくりになる経穴を圧迫するように作られたマスク)を着用。そういった一つひとつの小さな積み重ねが今回の勝利へとつながったのだろう。

 京都金杯を制し、2020年の好スタートを切ったディープインパクト産駒。今後はGIヴィクトリアマイル(5月17日=東京芝1600メートル)を最大目標に調整される。「ベストは京都ですが、他の競馬場でも頑張ってもらいたいですね」

 そう語る安達調教師の表情には、確かな手応えが浮かんでいるように感じられた。