【ホープフルS・後記】コントレイル 不安一蹴する圧倒V

2019年12月29日 21時00分

圧勝でGIを制したコントレイル

 28日、中山競馬場で行われたGIホープフルS(2歳、芝2000メートル)は福永騎乗のコントレイル(牡・矢作)が圧倒的な1番人気に応えて完勝した。GI朝日杯FSを制したサリオスとともに無傷のGI馬が2頭誕生したことでJRA賞・最優秀2歳馬部門は混戦が予想されるが…。陣営の視線はすでに来春の頂上決戦へと向いている。

 レース後の記者会見で矢作調教師、福永の双方から発せられた言葉がコントレイルに対する期待値の高さを端的に表現している。この馬の将来を考えると「ワクワクする」と。今回の勝利で2歳王者の栄誉に浴する権利を得たが、陣営の感情は単純な歓喜ではない。来春の飛躍を確信したからこその高揚感が会見の場を支配した。「速い時計が出る馬場状態だった東スポ杯2歳Sを実際にレコードで勝ったようにスピードが勝ったタイプ。今回はコーナー4つで時計もかかっていましたからね。求められるものがまったく異なる中で勝つようならば大したものだと…」。

 福永は多少の懸念を抱きながらレースへと臨んだ。しかし、パートナーは、ほぼ満点回答。鞍上の不安を払拭した。道中は好位をキープし折り合いも文句なし。3コーナー過ぎから楽な手応えのままポジションを上げていくと、残り1ハロン標識手前で先頭に。「抜け出すとちゅうちょするような面を見せた」(福永)にも関わらず、最速タイの上がり35秒8を計時し、他12頭を圧倒した。

 管理する矢作調教師は「球節を悪くして育成を休む時期が半年もあったことを考慮するとポテンシャルの高さは相当のもの。ラブズオンリーユーもそうでしたが、負けていないことは夢が膨らみます。今後は体があと15~20キロくらい増えてくれれば」。さらなる伸びシロに期待を寄せる。

 来春のターゲットは直行するGI皐月賞とGIダービー。前者の予行演習となった当レースを完勝したことで視線は向く先は後者に。「課題は距離。府中の2400メートルでも同じ脚が使えるかどうか」と福永。無敗のまま来春の頂点に立てば「これまでの枠に収まらない活躍」(矢作師)も現実味を帯びてこよう。