
【ホープフルS(土曜=28日、中山芝内2000メートル)稲富菜穂のだいじょばない】どうも、稲富菜穂です。いよいよ2019年の中央競馬最後のGIレースがやってきましたねぇ。有馬記念のメンバーも最高でしたが、今回もまた素晴らしいっ! その中でも前走の東スポ杯でレコードを叩き出した、すんごい馬が…。さっそく、直撃ですっ。矢作先生、コントレイルの前走5馬身差圧勝をどのようなお気持ちで、ご覧になっていたんですか?
「“なんとか勝てるかなぁ”ってくらいの手応えはあったんだけど。あそこまでちぎるとは…。時計も含めて想像以上だったよね。球節が悪くて半年近く休んでいた馬なので、レース後は脚元が心配で。この中間も順調に調整できてホッとしていますよ」
良かったぁ! こちらもホッとしやした。ただ今回の舞台はクセの強い中山コースですが…。
「少し重めの馬場、コーナー4つの2000メートルは彼の得意な条件ではないと思います。でも皐月賞と同じ舞台なので克服しないといけない。前走のパフォーマンスから当然、1番人気になるだろうし、それに応えられるように仕上げたいですね」
う~ん、有馬記念のリスグラシューに続き、最後も矢作厩舎で締めくくられるのかなぁ。
いやいや、まだ結論を出すには早いですよね。関西馬の中にもコントレイルと同じ2戦2勝の馬はいますから。ヴェルトライゼンデの池江先生にもお話を聞かないと…。
「前走の萩Sは少し馬場が緩かったのですが、パワーのある馬なので、上手にこなしてくれたし、内容的には完勝でしたね。体も少しずつですが、牡馬らしく引き締まってきたし、気持ちも走るほうに集中してきました」
今回の舞台設定についてはいかがでしょう?
「長距離輸送は経験していますし、中山コースも同じ小回りの小倉で走っているので、そんなに心配していません。今回の課題といえば、メンバーが一気に強くなる。それに尽きますね。もちろん、無敗できているのですから、このままクラシックを迎えてほしいと思ってますけどね」
西の無敗馬2頭、迷わせてくれますね~。ただ、これで終わりではありません。実は先週、アーモンドアイの取材に美浦を訪れた時、ブラックホールの相沢先生にもお話をうかがっておりまして。札幌2歳Sの印象は?
「前走は強い勝ち方をしてくれたよね。何がすごいって、バネがすごい。初めての中山コース、特に時計が速くなった場合に対応できるかが大きなポイントだよね。あとは裕紀人の頑張りかな」
ふむふむ、師弟関係にある石川騎手ですねっ! こうなれば石川騎手にも直撃じゃあ~。
「黙って見ててくれって感じですかね(笑い)」
え~っ、もうちょっとお願いしやすっ。
「すごいのはスタミナ。追い切りをやった後でも、そんなに息が乱れないんですよ。精神面はまだ幼いところもあるけど、環境に慣れさえすればかなりドシッとしますね」
ほほぅ。では夏場とガラッと変わったのは?
「もともと小さい馬ですから、少し大きくなったくらいですけどね。上がりが速くなる東京とかよりは、明らかに中山のほうがいいし、4週使われた後の馬場なら、時計もかかってくれるかな。そうなれば、やれると思っています」
なるほど、なんかにおうなぁ。とにもかくにも最後の最後までワクワクしっぱなし。未来のクラシックホースたちよ、来年もよろしくね!
☆プロフィル=いなとみ・なほ 1990年12月16日生まれ。関西在住のタレントとして幅広く活躍し、現在はABC「おはよう朝日です」、サンテレビ「アサスマ探検隊」、ひらかたパークのCMなどに出演中。彼女が取材した馬が激走することが多いことから、一部のトレセン関係者から「競馬界の女神」と呼ばれている。