【朝日杯FS・後記】無傷の3連勝戴冠サリオス 鞍上ムーア「僕が競馬ファンなら追い続ける馬」

2019年12月16日 21時31分

ハイペースを好位から押し切ったサリオス(左)

 15日、阪神競馬場で行われたGI第71回朝日杯フューチュリティS(芝外1600メートル)は、圧倒的な支持を集めたムーア騎乗のサリオス(牡・堀)が快勝した。勝ちタイムはレースレコードとなる1分33秒0。3戦無敗の大器はとてつもない大物かもしれない。

 直線で一旦は後続が迫ってきたが、終わってみれば2着に2馬身半差。文句のつけようのないサリオスの完勝だった。

 レースを振り返ろう。互角のスタートから道中は好位の3番手をキープ。3ハロン通過33秒8は1週前の阪神JFより0秒1遅いが、かなりの速いラップ。その厳しい流れでも脚色に陰りはない。直線に入ると後続が差を詰めてきたが、鞍上のステッキに反応したサリオスは再び差を広げ、先頭でゴールを駆け抜けた。

 2年ぶりのJRA・GI制覇となった名手ムーアは「2年かかってしまったけど、うれしい。いい馬に乗せてもらって感謝しています」と第一声。続けて「スタートも良く、レース前に思い描いていたように好位でレースを運べた。コーナーごとに子供っぽさを出すところはあったけど、ゴール前の伸びはすごかった。他馬を突き放す強い勝ち方ができた」と満足げな表情で振り返った。

 2017年宝塚記念(サトノクラウン)以来のGIタイトルを手にした堀調教師は「1番人気に支持されていた中で結果を残せてホッとしています」とまずは安堵の表情。「ノーザンファームしがらきから(時間的)余裕を持って美浦トレセンに戻し、ここを目標に乗り込んできました。今日は(馬が)落ち着いていて平常心のいい状態にあると思っていました」

 レースについては「ジョッキーと話していた通りの内容で安心して見ていました」。右回り、長距離輸送、多頭数競馬と初物尽くしの中できっちりと結果を出し、これで無傷の3連勝。気になる今後については「まずはオーナーと相談してから」と断ったうえで「距離を延ばすなら、いきなりというよりは徐々に、という形になるかな」と慎重に語った。

「先頭に立つと他の馬を待ったり、ジョッキーの指示を待ったり…。もう少し自分から行くようになればいいんだけど」と課題を挙げながらも「体はしっかりしているし、この時期にこれだけの競馬ができる馬はそうはいない。総合力が高いし、変な道にそれることなく、このままいってくれれば」と同師。

 ムーアも「僕が競馬ファンであれば追い続ける馬。みんなもこの馬を追い続けてほしい」とファンにメッセージを送った。

 28日にGIホープフルSが控えているため、現時点で2歳牡馬の頂点に立ったとは断言できないが、来春のクラシック戦線の中心馬の一頭なのは間違いない。