【朝日杯FS】タイセイビジョン 直線突き抜ける「瞬速」は世代トップクラス

2019年12月13日 21時04分

落ち着き十分に運動を行うタイセイビジョン

【朝日杯フューチュリティS(日曜=15日、阪神芝外1600メートル)新バージョンアップ作戦】有馬記念を1週前に控えた今週末は、第71回朝日杯フューチュリティSがメインに組まれている。サリオス1強ムードの中で、新VU作戦の明石尚典記者が狙うのは◎タイセイビジョン。スピードと瞬発力を兼備した戦力全開なら、阪神JF(レシステンシア)に続く番狂わせもありそうだ。

 高速決着=ハイペース、低速決着=スローペース。一般的なイメージはおそらくこうだろうが、Vタイムが1分34~35秒台にとどまった15、16年の前後3ハロン差は15年=34秒7→34秒4(0秒3)、16年=35秒6→34秒8(0秒8)。対して1分33秒台に突入した近2年が17年=35秒2→34秒0(1秒2)、18年=35秒3→34秒4(0秒9)。高速決着のほうが前後差のより大きなスローペースになっているのは果たしてどういうわけか?

 つまるところはラップバランス=ゲートオープン後の不確定要素で、走破時計=馬場レベルによって大きく左右されるということ。阪神JFの勝ち時計が1分32秒7のレコード。前3ハロン33秒7のハイラップが誘発したとはいえ、今の馬場レベルならここ2年以上の高速決着を想定しておくべきだろう。

 阪神JF出走のクラヴァシュドールは、サウジアラビアRC2着=1分32秒9→1分33秒5で3着入線。仮にこの0秒6差をそのまま馬場差とすれば、サウジアラビアRCでレコードVのサリオスは1分33秒3で駆ける計算となる。あっさり突き抜けていい数字であることは間違いないのだが、スローからのヨーイドンしか経験していないのは阪神JFの3強(リアアメリア、ウーマンズハート、クラヴァシュドール)と同じ。ラップバランスが大きく崩れた時の対応力には一抹の不安が残る。

 GIのタイトな流れに一日の長があるのはタイセイビジョン。新馬(阪神7ハロン)→函館2歳S(函館6ハロン)が1秒6→2秒0の大幅な前傾ラップで最速上がり。前走の京王杯2歳Sは一転、前後3ハロン34秒9→34秒1のスローを再び最速上がりで突き抜けた。ラスト2ハロン11秒3→11秒5は完全なる前残り競馬。それをあっさり突き抜けた瞬発力と、東京7ハロンのレコードを叩き出したスピードは押しも押されもせぬ世代トップクラスと断言できる。

 ディープインパクトやハーツクライ、ロードカナロアといったビッグネームに知名度ではるかに劣るマイナー種牡馬(タートルボウル)の産駒とはいえ、その能力はGIに手が届いても何ら不思議はない。レシステンシアの5馬身差圧勝劇に沸いた2歳女王決定戦。今週はタイセイビジョンの豪脚で、仁川が興奮のるつぼとなる。