【朝日杯FS・東西記者徹底討論】馬場も味方ラウダシオンか上積み大ウイングレイテストか

2019年12月11日 21時33分

脚さばきが力強いラウダシオン

【朝日杯フューチュリティS(日曜=15日、阪神芝外1600メートル)東西記者徹底討論】日曜阪神メインは、2歳王者を決する第71回朝日杯FS。大勢はサウジアラビアRCでレコード勝ちを決めたサリオス1強ムードだが、「独創」荒井&「馼王」西谷の2人は揃って◎を打つことを拒否。大本命にあえて逆らう強気の予想は、果たして吉と出るか凶と出るか――。

 西谷哲生(大阪スポーツ):2019年ももうわずか。早いですねぇ。

 荒井敏彦(東京スポーツ):そろそろ年賀状の準備をしないとな。

 西谷:そういえば、トレセン関係者は、あまり年賀状のやりとりをしないそうですよ。

 荒井:なんで?

 西谷:ある助手さんいわく「あれは正月に会えない人に送るもの。大みそかに“よいお年を”って言ってから数時間後には、また厩舎で会うんだから必要ない」と。

 荒井:言われてみりゃ、確かにそうだな。

 西谷:さて、適度に行数も埋まったところで予想にいきましょう。今週は2歳チャンプを決する朝日杯FSです。

 荒井:オレは◎ラウダシオンだ。デビュー当初の1200メートルはセンスだけでこなした印象。京都外回りの1400メートルが舞台だった前走のもみじSは、なかなか興味深い勝ちっぷりだった。

 西谷:と言いますと?

 荒井:勝負どころでノメるシーンがあって、脚が使えるかどうか…という不安を尻目に、鞍上からゴーサインが出てからは実に力強い走りを見せたからな。どんな状況にも対応できそうな奥深さを感じたぞ。

 西谷:スタートも小倉2歳S(3着)に比べたら随分マシでしたよね。不良馬場でもいい脚を使えたのはスタミナの裏付けになりますし、確かにマイル攻略に期待の膨らむ内容だったと思います。

 荒井:もうひとつの買い材料は、冬場の時計を要する馬場。切れ味勝負ではさすがに厳しいが、昨年のこのレースでグランアレグリアが3着に敗れたように、秋の東京とは芝コンディションが異なるところに逆転の可能性が見いだせる。

 西谷:ボクは◎ウイングレイテストでいきます。前走のデイリー杯2歳Sは見るからに太め残りの体つき。それでも2着に来るんですから、ポテンシャルはかなりのものですよ。

 荒井:それを言うなら、勝ったレッドベルジュールはプラス28キロだぞ。

 西谷:逆にそちらは数字ほど太くは見えませんでした。馬体的な上積みなら、こっちのほうが断然大きいと思いますよ。レース直後の松岡騎手も「体が重く、ここを使ってちょうど良くなる。次が楽しみ」と手応え十分に話していましたから。

 荒井:オマエがそこまで推すなら、オレは安心して無印にできるな。で、相手筆頭はサリオスで一致か。まあ、これは仕方ないが。

 西谷:普通に考えたらこの馬の1強ですよね。

 荒井:出世レースでもある新馬開幕週の東京マイル戦をブッコ抜き“今年もここからスター誕生”をアピールしたわけだが、本物と確信させたのが前走のサウジアラビアRC。直線で相手に並ばれたら軽く突き放して、上がり33秒1の抜群の切れ味だもんな。

 西谷:勝ち時計1分32秒7も文句なしに優秀です。

 荒井:1週前追いはムーアを背に完璧なアクション。堀厩舎が3戦続けてマイルを選んだ以上、勝ちに来ているのは明らかだしな。

 西谷:タイセイビジョンは短距離の差し馬のイメージですけど。3戦とも異なる舞台で結果を出してますし、マイルまでなら守備範囲でしょう。

 荒井:前走の京王杯2歳Sの強さは素直に評価したいところだが、初戦はコーナーで外に張り気味だったし、サウスポーの可能性も。それなら、さっきも少し触れたレッドベルジュールを重く扱いたい。2歳時の28キロ増は言ってみれば別馬。当然、レースもまったくの別物だった。

 西谷:先行した初戦から一転、直線はひと追いごとに加速しての差し切りでしたもんね。自在な立ち回りは魅力です。

 荒井:この厩舎らしい成長曲線をこの時期に描けるとなれば、前走のメンバーレベルは関係なく評価は下げられない。阪神外回りに出走する唯一のディープインパクト産駒。これだけでも脅威だしな。

 西谷:そのデイリー杯で3着のペールエールは長くいい脚を使うダイワメジャー産駒で、昨年Vのアドマイヤマーズとダブる点が多い。好位からの抜け出しを図れば、簡単には止まらなそう。

 荒井:トリプルエースは道悪が上手で◎と同様、今の馬場が合いそうなクチ。デイリー杯は距離を意識して鞍上がジッと構えての4着。あれが今回につながる可能性はあるんじゃないか。