【朝日杯FS】サリオス さらなる進化で無傷3連勝でGI戴冠だ

2019年12月11日 21時32分

無傷のV3を狙うサリオスはこの中間、さらなる進化を遂げている

【朝日杯フューチュリティS(日曜=15日、阪神芝外1600メートル)POGマル秘週報】それまで中山競馬場で行われていたGI朝日杯FSが2014年から舞台を阪神競馬場へと移し、同時に阪神のGIIIラジオNIKKEI賞が、中山でGIIホープフルSとしてリニューアルされ、同レースは17年からGIに昇格した。

 この2歳戦改革によって暮れに牡馬(牝馬も出走できるが…)のGIが2つ存在することに。それに伴い、“どちらの勝ち馬を最優秀2歳牡馬として投票するか”が記者の間でも悩ましいテーマとなった。

 例えば、昨年は朝日杯FS=アドマイヤマーズが153票、ホープフルS=サートゥルナーリアが123票。前者が栄冠を手にしたわけだが、これが“正解”だったのかとなると…。

 ちなみに、一昨年はダノンプレミアム=275票、タイムフライヤー=13票、ルヴァンスレーヴ、ワグネリアン=各1票。ダノンプレミアムとタイムフライヤーのチョイスは今、見ても納得だが、後のダート王ルヴァンスレーヴ、ダービー馬ワグネリアンに投票した記者も“先見の明”があったと言えようか。

 ただ、どんなハードパンチを持っていようが、その時点でチャンピオンベルトを手にしていなければ、あくまでランカーの一人。個人的な意見だが、やはりGI(JRA)のタイトルを取ってこその最優秀ホースだとは思う。今年は朝日杯FS=サリオス、ホープフルS=コントレイルの取捨で悩みそう…というのはちょっと気が早い話か。

 もっとも、今週末のサリオスのGI制覇に関しては、気の早い話ではあるまい。新馬→サウジアラビアRCで見せた圧巻のパフォーマンスから、好素材の多い2歳世代の中でも屈指の存在なのは明らか。そして、この中間も追い切りを重ねるたびに、“当確ランプ”はより強く光を発するものになってきたような…。

 2週前追い切りの段階で南ウッド6ハロン81・7秒を馬なりでマーク。「まだ2週前。またがっただけで特に何もない」と名手ムーアは事もなげに振り返ったが、1週前追いではさらに時計を詰め、6ハロン80・6―12・4秒を楽々と叩き出した。いや、「2週前に負荷をかけているので、やり過ぎに注意した」(森助手)という話を聞けば、“叩き出した”という表現は適切ではない。

 つまりサッと走っただけで、この数字。新馬当時に見られたボテッとした重苦しさは今や全くなく、一戦ごとにシャープさを増し、さらなる進化を遂げているのだ。「前回は9月の暑い時期の調整だった。その点、すごしやすくなって、体調も上がっている。冬場でも毛ヅヤもいいですよ」と森助手も順調さを強調する。

 堀厩舎といえば、無理せずじっくりと馬の成長を待つイメージが強く、過去に2歳GIに出走したのは3度のみ(朝日杯FS=09年キングレオポルド、10年リアルインパクト、ホープフルS=17年ルーカス)。そんな厩舎にあって「6月デビュー→2歳GI出走」はレアといえばレアだが、「2歳馬としてはしっかりしている。現時点でも大きな課題はなく、完成度は高い」という馬の資質に裏付けられた選択なのだろう。

 気の早い話だが、ここを勝って主役として迎えるであろうクラシック戦線。マイルまでしか経験がなく、未知数なままとなる距離に関しても、「筋肉質な馬体もあってマイルを使っているのでしょうが、操縦性も高い馬で距離の融通は利きそう」と森助手は手応え十分なのはお伝えしておく。

 果たして今年の最優秀2歳牡馬はどの馬か…。まずはサリオスの朝日杯FSの勝ちっぷりを目に焼き付け、ホープフルSの結果を待つことにしよう。