【カペラS・後記】女性騎手初の重賞V!菜七子とコパノキッキングのコンビ継続は?

2019年12月09日 21時35分

待望のJRA重賞初制覇に菜七子は笑顔全開

 8日に中山競馬場で行われたGIIIカペラS(ダート1200メートル)は、藤田菜七子騎乗の2番人気コパノキッキング(セン4・村山)が直線で豪快に抜け出して勝利。菜七子はJRA女性騎手として初となるJRA重賞制覇を達成した。いくつもの試練をともに乗り越えて生まれた信頼があったからこその栄冠…圧勝したコンビの進化と成長ぶりに迫る。

 好スタートを切ったものの内からゴールドクイーン、外からレッドアネラが先手を主張。それでも「ゴールドクイーンの番手で競馬をしたいと思っていましたが、周りの馬が速くて5番手くらいに…。でも落ち着いて乗れました」との言葉通り、菜七子=コパノキッキングは競り合いに参加せず、スッと好位に下げる。同馬も反抗することなく菜七子の指示に従う。その後はストレスのかかりにくい外めへ誘導した菜七子。道中をスムーズに追走できたことが最大の好プレーだ。この時点でほぼ勝負あり。直線では58キロの酷量をものともせず、豪快な伸び脚を駆使。前走(JBCスプリント=2着)のように強襲する馬はいないどころか、後続勢を突き放す圧勝劇となった。

 ゴール後、Dr.コパこと小林祥晃オーナーと喜びを分かち合った菜七子は「この一年、いい結果が出せない時もありましたが、それでもずっと乗せ続けてもらえて結果を出すことができました。オーナーや関係者に感謝したい。キッキングにもありがとう、という思いです」。プレッシャーから解放された安堵の表情とともに感謝の言葉があふれていた。

 気になるコンビ継続について小林オーナーは「今日は完璧に乗ってくれたね。この一年は菜七子を乗せるという私のわがままを(村山調教師に)聞いてもらった。来年に関しては厩舎と相談して決めたい。年末に祝勝会をやる予定なので、そこで話し合うことになると思います」。

 管理する村山調教師は「スタートが出たら前めにつけようと話していました。前回は目標にされてしまったが、今回は完璧に乗ってくれて、勝てて良かった。次走を含め今後は白紙です」。

 コンビが継続するかは微妙な状況かもしれない。ただ、逃げるか追い込むかといった極端な競馬しかできなかったキッキングが菜七子とコンビを組み続けたことで、安定したスタートを身に付け、ペースに合わせて自在に立ち回れるようになった。ともに成長していくことが可能なら、さらに大きな舞台で羽ばたくこともできる。ぜひ来年もコパノキッキングの上で輝く菜七子を見てみたい。

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