【チャンピオンズC】5戦無敗クリソベリル 音無調教師が語る本音と勝算

2019年11月27日 21時34分

古馬一線級との決戦を前にリラックスするクリソベリル

【チャンピオンズC(日曜=12月1日、中京ダート1800メートル)聞かせて核心】2019年のJRAもいよいよ最終開催に突入。12月1日は中京競馬場でGI第20回チャンピオンズカップが行われる。5世代のGI馬が集結する砂の頂上決戦。そこで最も注目を集めるのは5戦5勝の3歳馬クリソベリル(牡・音無厩舎)だろう。そのすべてをワンサイドで勝ち続けてきた同馬がダート界の勢力図を一気に塗り替えるのか? 管理する音無秀孝調教師(65)に手応えを聞いた。

 ――5戦5勝でチャンピオンズカップまで駒を進めました

 音無:すごい馬だなと改めて感心するよ。どのレースも順調に出走できたわけではないからね。

 ――確かに。むしろ順調だったレースを探すほうが難しい気がします

 音無:新馬勝ち後に飛節を痛めて500万下を使うまでに時間がかかったし、ジャパンダートダービーの時は夏負けがすごかった。目の周りが真っ黒だったからね。前走の日本テレビ盃も夏負けの影響が残っていた。

 ――それでも出走せざるを得なかった

 音無:賞金を加算しなきゃいけない立場だったからね。(中央の)ダートは3歳限定のGIがないし、高額賞金のレースも少ない。古馬相手のGIに出走するため賞金を加算していくことは簡単じゃないんだ。

 ――JRAの競馬場で走ったのは今年の3月が最後。そもそも2回しか出走していない

 音無:それも出走する番組がないから。うちの馬だけでなく、他の有力馬も地方交流競走がメインになっちゃってるんだよな。

 ――本質的にはJRAの広い競馬場が向いている気がします

 音無:ものすごく体の大きい馬だし、JBCに出走しなかったのも浦和の小回りコースでは走れないと思ったから。地方の競馬場でも結果を出してきたけど、広いコースのほうが絶対にいいよ。

 ――体が大きいという話が出ましたが、この中間のクリソベリルは少し“大き過ぎる”ような話もしていました

 音無:その通り。中間はものすごく太って帰って来た(苦笑)。560キロに迫るほどで腹回りも見るからに太かった。

 ――体重を落としにくい冬場で、これだけの大型馬の馬体重を減らすのは難しいのでは

 音無:それでもやるべきことはやらないといけないし、レース週も併せ馬でびっしりやるつもり。1週前の段階でまだ550キロ台。540キロ台まで絞れるとうれしいけど、そこまでは無理かな。

 ――前走からのプラス体重は確実

 音無:仮に550キロ台だったとして、それが大幅な太め残りかと言えば、それも違うと思うんだ。最もいい状態で出走したレースは3歳春の兵庫CSなんだけど、その時の体重は544キロ。あの時よりも背は伸びているし、全体的に大きくなっているからね。

 ――競馬はすべて2か月以上の休み明け

 音無:これだけの大型馬でしょ。普通に考えたら叩き2走目のほうが走る気もするんだけどな。まあ、間隔を空けたローテーションで結果を出しているわけだし、今回まではこのパターンで。次は東京大賞典の予定だから、この時に本質がわかるような気がする。

 ――今回のレースの見通しは

 音無:久しぶりのJRAの競馬は問題ないと思う。広いコースのほうが合うと思っているし、それなりにスピードもあるから。それよりも相手関係がポイント。前走で古馬と一緒に走っているけど、本当の一線級と手合わせするのは今回が初めて。どれくらい通用するのかな、が正直な気持ちだね。

 ――来春はドバイ遠征の話も

 音無:マイル戦のフェブラリーSよりも距離の面では合うと思っているし、これだけの手応えを感じさせてくれる馬なので挑戦してみたい気持ちもあるが、それも強い相手と走ったレースで内容と結果が伴えば…の話だろう。まずは今回の一戦を頑張ってほしい。

☆おとなし・ひでたか=1954年6月10日生まれ。宮崎県出身。騎手として85年オークス(ノアノハコブネ)を制し、95年からは調教師として活躍。今年はインディチャンプで安田記念&マイルCS制覇など重賞7勝の大活躍。JRA・GIはカンパニー(天皇賞・秋、マイルCS)、ヴィクトリー(皐月賞)、サンライズバッカス(フェブラリーS)、ミッキーアイル(NHKマイルC、マイルCS)など11勝(重賞は74勝)。