【ジャパンカップ】タイセイトレイルがハーツクライの成長力で一獲千金狙う

2019年11月20日 21時33分

タイセイトレイルはGI初挑戦で一気に頂点に駆け上がるかもしれない

【ジャパンカップ(日曜=24日、東京芝2400メートル)栗東トレセン発秘話】史上初の外国馬参戦ゼロで行われるジャパンC。「アーモンドアイがもっと早く香港行きを決断していれば外国馬が来ていた」とか「日本の検疫がもう少し簡素化すれば」とか「硬い馬場が問題」とか、その原因がいろいろ議論されているが…。単純明快に「一番の理由は日本馬が強いから」と主張するのは佐々木調教師だ。

「キズナでフランスに遠征した時(2013年)、向こうの関係者がよく言っていた。馬場が硬いからとか、いろいろ理由はつけるけど“一番のネックは日本馬の強さだ”って。彼らにもプライドがあるから、それを表立って言わないだけなんだよ」

“世界に通用する馬づくり”を理念に創設されたジャパンCの存在理由が薄れるのは、使命を果たしたと好意的に受け取るべきか、皮肉な話と捉えるべきか…。

 いずれにせよ、今年は日本馬のメンバーを見ても“最盛期”よりは薄め。伏兵馬の大駆けを期待できる状況にあるのは間違いない。

「ステイヤーズSのメンバーが手薄みたいなので、そっちに回る可能性もあるけど、状態もいいので個人的にはジャパンCに使ってほしい」

 1週前の時点でこんなことを言っていたタイセイトレイル担当の久保助手にまつわる話で、ちょっと前に驚く出来事があった。京都大賞典勝ち馬で、天皇賞・秋出走を前にしていたドレッドノータスを担当していながら、「この馬は手放すことになる」と。なぜかというと、そのタイミングでタイセイトレイルが帰キュウしたからだ。

 人気薄とはいえ、GIIを勝ち、GIに出走する馬を手放して、ようやく夏前にオープン入りを果たした馬を選ぶという行動にびっくりしたのだが、その後、タイセイトレイルがアルゼンチン共和国杯で2着に入ったのだから、そのチョイスは間違ってはいなかった。

「ドレッドノータスはたまたま重賞を勝った時にやっていただけだったから。タイセイトレイルは今年に入ってからずっと担当して、1勝クラスからオープンまで上がってくれたし、夏に北海道にも連れて行ってくれた(笑い)。思い入れがあるんだよね」

 もともと間隔を詰めたほうが成績がいい馬で、この中間は「グンと馬が良くなっている」とか。

「ジワジワと脚を使う印象だったけど、前走では切れる脚も使ってくれたからね。これがハーツクライの成長力なのかな。今年はここまですべて3着以内に好走してくれているし、デキの良さでどこまでやれるか、ちょっと楽しみなんだ」

 昨年までは1勝クラスをうろうろしていた馬が、1年足らずで1着賞金3億円のビッグレースで好走となれば、アメリカンドリームならぬ“ジャパニーズドリーム”。ひそかに応援したい。