【マイルCS・後記】春秋制覇インディチャンプ 目指すは世界のマイル王

2019年11月18日 21時32分

インディチャンプ(左から3頭目=ゼッケン5)を見事勝利に導いた“勝負師”池添

 17日、京都競馬場で行われたGI第36回マイルチャンピオンシップ(芝外1600メートル)は、3番人気のインディチャンプ(牡4・音無)が好位追走から直線で抜け出して優勝。今春の安田記念に続く古馬マイルGIの春秋制覇を達成した。今後は12・8香港マイル(シャティン競馬場芝1600メートル)で世界に打って出る。マイラーとしての同馬の可能性はどこまで広がっていくのだろうか。

 戦前から逃げ馬不在とささやかれていた今年のマイルCS。じんわりとハナに立ったマイスタイル(4着)が刻んだ3ハロン通過ラップ35秒3は近年で最も遅い数字。掲示板を占めた5頭のうち、3着ペルシアンナイト以外は好位より前にいた事実がすべてを物語る。勝ち馬インディチャンプの立ち回りのうまさと、安田記念でアーモンドアイすら封じたゴール前での決め脚を最大級に引き出したのは、福永の騎乗停止で急きょチャンスが巡ってきた池添の“ここ一番”での気迫だったのかもしれない。

「騎乗の依頼を受けた意味を分かっていたつもりなので責任を果たせてホッとした。追い切りで初めてまたがった瞬間にすごく雰囲気があって“さすがGI馬”だと思ったし、休み明けを使って良くなっているのを感じた」とファーストコンタクトの印象を語った池添。福永から不安定なゲートや、直線で抜け出すとソラを使うことは聞いていた。それを踏まえ、直線で先に抜け出しに入ったダノンプレミアムを見ながら「ソラを使う前に一気に行かそうと思って、ソラを使う前にゴールすることができた」と一瞬の判断を振り返った。

 同騎手はこれで4度目のマイルCS制覇。ほかにも有馬記念&宝塚記念を計7度制覇など、大一番での勝負強さは群を抜く。音無調教師は「デキが今年で一番良かったので自信はあった。それにしても満点の騎乗をしてくれたね。追い出しを我慢させて、ソラを使うのを防ぐためにダノンプレミアムに(馬体を)寄せていったのもそう。今後のためにもすごく手本になる乗り方だった」。状態の良さと鞍上の好騎乗を勝因に挙げた。

 今後はすでに受諾している香港マイルに挑戦する(ジョッキーは近日中に発表予定)。同師は「今日が最高のデキだったのでこれを維持したい。香港にはビューティージェネレーション(この日のGIIジョッキークラブマイルで3着に敗れたが)という強い馬がいるが、どこまでやれるかな」。同レースには未対決のヴィクトリアマイル優勝馬ノームコアも出走予定。ひとまず国内のマイル路線では最後のライバルになるだろう。

 果たして日本の枠を超えた名マイラーへ羽ばたけるのかどうか。まずは3週間後の次走の走りに注目したい。