【エリザベス女王杯】フロンテアクイーン 国枝厩舎の同世代で重賞〈1・6・2・9〉は傑出した成績

2019年11月07日 21時32分

アーモンドアイと笑顔の国枝調教師

【エリザベス女王杯(日曜=10日、京都芝外2200メートル)美浦トレセン発秘話】あくまで個人的な印象だが、国枝厩舎には「デビュー当時の期待が低い馬ほど出世する」という意外なジンクスが存在する。

 アーモンドアイは別格として、天皇賞馬マイネルキッツ、有馬記念馬マツリダゴッホ、さらには3冠牝馬アパパネさえも、当初はGI級の評価には程遠かった。

 裏を返せば、完成度が低い馬ほど大化けの可能性を残すということか。その意味で今週注目する一頭が、デイリー杯2歳Sに出走を予定するサクセッションである。

 6月の東京芝8ハロンの初陣は単オッズ1・9倍の人気に応えるV。字面だけ見れば“当初から期待された”素材に映るが、送り出した陣営の感触はさにあらず。「悪くはないけど、まだ緩急に対応できない感じ。一度使って変わってくれたら」(鈴木勝美助手)が厩舎内の主流ジャッジだった。

「前走のアスター賞はスローの流れを見てハナに行ったけど、危なげない勝ち方だったね。ノーザンファーム天栄への放牧を挟んで馬はさらに良くなった。今は気持ちも体もゆったり。行きたがる馬ではないし、今回もある程度の位置で、しまいを伸ばしてほしい」(国枝調教師)

 このように、送り出す陣営の評価は一戦ごとにうなぎ上り。前出の鈴木助手も「意外と競馬が上手だし、ハミ受けもスムーズになった。そうなってくると馬は走るよ。今のデキもウチの厩舎で一番いいんじゃないかな。日曜(10日)の競馬に弾みがつく結果を出してくれるといいんだけど」と期待を隠さない。

 付け加えれば、「日曜」とは無論、フロンテアクイーンが出走するGIエリザベス女王杯だ。派手さのないメイショウサムソン産駒とあって、こちらもデビュー時の評価は微妙だったが、国枝厩舎の同世代で重賞〈1・6・2・9〉は傑出した成績だ。

「調子の波がなくて、堅実に力を出せるのが一番の長所だね。甘草を控えて体を絞った前走(府中牝馬S=2着)で衰えなしを示してくれたし、今回も豊富な経験を力に変えてくれたらいいな」と熊谷博厩務員。昨年の女王杯もスムーズなら3着はあった内容だった。

 週末の京都は国枝厩舎のバイプレーヤーたちに注目して損はない。