【秋華賞】数字に表れない成長を遂げたシャドウディーヴァ「食欲の秋」が「実りの秋」に

2019年10月11日 21時01分

水分補給を行うシャドウディーヴァ。当地の水が合うようだ

【秋華賞(日曜=13日、京都芝内2000メートル)栗東トレセン発秘話】秋華賞のメンバー表を見ながら、ある厩舎スタッフがこうつぶやいた。

「今年の秋華賞って、春から体重が大きく増えている馬があまりいないんだよな。成長度っていう意味では、どうなんだろう?」

 言われてみれば確かにそうだ。東西のトライアル好走組で、春から10キロ以上増えていたのは紫苑S・2着のフェアリーポルカのみ。過去を振り返ると、3冠牝馬アーモンドアイ、ジェンティルドンナ、アパパネなどは、ひと夏越して体を大幅に増やした。それを踏まえると、気になるデータではある。

 馬の成長曲線と体重の増加は比例するのだろうか? ひと夏越して20キロほど体が増えたというクロノジェネシスの斉藤崇調教師に疑問をぶつけてみた。

「一概には言えないと思いますよ。増えたものが筋肉なのか、内臓脂肪なのか、その中身によって違ってきますから。体が増えていないからといって、成長していないとは言えませんし、その逆もしかりです」

 もっともクロノジェネシスの場合は「春より体がしっかりしてきた」ことによる大幅プラス。オークス・3着以来のぶっつけ参戦でも、怖い一頭なのは間違いないだろう。

 では、数字に表れない成長を遂げている馬は? 記者のアンテナに引っ掛かったのは、栗東で調整中の関東馬シャドウディーヴァだ。「天高く馬肥ゆる秋」という言葉を体現するように「以前はカイバを残すことが少なくなかったんですが、ここにきてぺロリと食べてくれるようになったんです。背が伸びて、体も大きく見せていますよ」と小原助手。

 栗東滞在により、この後の輸送の不安が少なく、なおかつカイバをしっかり食べられていることで、「以前より攻めを強化できているのはいい材料ですね」。9日の最終追い切り後の計量で476キロ。数字自体は前回(ローズS9着=472キロ)と大きく変わらなくても、中身は別物だ。

「いくらか食が細いなという状態で使っていた春でも、あれだけ走ってくれましたから、今の状態でどこまでやれるか楽しみです」(小原助手)

 前走はスタートが良過ぎてハミをかんでしまう誤算があったが、「ゲートを出るようになったのはトモが成長している証拠でしょう」と敗戦の中にも収穫があった様子。

「食欲の秋」が「実りの秋」になることを願ってやまない、食いしん坊記者なのである。