【秋華賞・東西記者徹底討論】ひと夏越えて一変エスポワールか無傷3連勝サトノダムゼルか

2019年10月09日 21時32分

上がり馬らしい活気がみなぎるエスポワール

【秋華賞(日曜=13日、京都芝内2000メートル)東西記者徹底討論】第24回秋華賞は桜、樫の女王がともに不在。波乱含みの一戦で狙うべきは春の実績馬か、それとも上がり馬か――。「独創」荒井&「馼王」西谷の見解はともに後者で一致。未知の才能にラスト一冠の夢を託した。

 西谷哲生(大阪スポーツ):最近の天気予報って置きにいってないですか? 降水確率60%くらいでお茶を濁して結局、降らないってパターンが多い気がするんですけど。

 荒井敏彦(東京スポーツ):そうなの?

 西谷 そうですよ。雨予報なのに晴れても怒る人はいないって思われているかもしれませんが、競馬記者はそれでは困るんです。予想が全然、変わってくるんですから。

 荒井:分かった、分かった。じゃあ、オマエは置きにいかない予想を頼むよ。

 西谷:もちろんです。◎エスポワールで攻めてみます。春の実績組の多くは、ひと夏越してもあまり馬体が増えなかったのに対して、こちらは2走前にプラス18キロと大きく成長。ややパンチ不足の感があったこれまでがうそだったかのような、スケール感の大きな馬に一変しました。

 荒井:確かにここ2走の勝ちっぷりは良かったが、7月の2勝クラス(シンガポールTC賞)以来のぶっつけ参戦はどうなんだ?

 西谷:それについては辻野助手が「余裕を持ってローテーションを組むことができたという意味でも、大きな2連勝だった」と。重賞未経験の馬をいきなりGIに使ってくること自体、厩舎サイドの期待の大きさを感じますね。

 荒井:オレの◎サトノダムゼルはここまで無傷の3連勝。デビューから4か月にも満たない間に、一気にGIの大舞台まで駒を進めてきた。しかも異なるコース、馬場状態を乗り越えての快進撃だからな。スター候補と呼ぶにふさわしい。

 西谷:確かに底を見せていない分、未知の魅力を感じますね。前走(白井特別)でラスト2ハロン11秒0―11秒1の速い流れの中、勝ち切った決め脚が、内回りの舞台で生きるようなら面白そう。

 荒井:兄にアニマルキングダムがいるように、大物ながら成長曲線が緩く、無理使いするとケガをする難しい血統。それを踏まえれば順調に使えること自体がすごい。時計、実績だけでは測れない天井知らずの能力を買ってみる。

 西谷:相手筆頭は結局、ダノンファンタジーに落ち着きました。胴が短めでボンキュッボンの体形を見るとマイラーっぽい印象を受けるんですが、2400メートルのオークスでも地力で5着にはきていますからね。2000メートルなら基本的には買いではないかと。

 荒井:オレは、あえて押さえに評価を下げた。ローズSの勝利で秋好発進を決めたといっても、馬体は大きく変わった印象はなかったからな。稽古では相変わらずかかっていく面があるし、2000メートルがプラスに出るとは思えない。春の実績組の中では、ぶっつけでもクロノジェネシスを最上位に扱いたい。

 西谷:桜花賞、オークスはともに3着。安定はしていますが…。

 荒井:決め手不足と言われるかもしれないが、馬体と走りから受ける印象は1600メートルでは短く、2400メートルでは長い。末脚を温存して直線にかける2000メートルがベストに思える。

 西谷:一発があるならコントラチェックでしょう。オークス(9着)は距離が長かったですし、ペースも落ちず、アンラッキーな競馬になってしまいました。前走だけでは見限れません。

 荒井:十分に休ませた今回は稽古でそこまで気の勝った部分を見せていない。変に抑えるよりはリズム重視の競馬が理想。個人的にはペースを握って締まったレースをつくってほしい。うまくいけば逃げ切りも十分にあるよな。

 西谷:フェアリーポルカの前走(紫苑S=2着)は中山に輸送してプラス16キロ。見た目にも太い印象はなかったし、成長分と考えていいでしょう。走破時計1分58秒3も翌週の古馬準オープン(レインボーS)より0秒1速く、前哨戦としては上々の内容です。

 荒井:紫苑Sは、いまや注目のステップだしな。オレは勝ったパッシングスルーのほうに素直に印を回したよ。早めに栗東入り。長距離輸送がない分、直前までしっかり乗れるんじゃないかな。

 西谷:同じく早めの栗東入りで調整中のシャドウディーヴァも侮れません。実績的にも叩き良化型。ローズS・9着からの一変があっても驚けないのでは。