【京都大賞典・後記】超伏兵ドレッドノータス 4年ぶり重賞制覇の背景

2019年10月07日 21時30分

好位の3番手からスパッと抜け出したドレッドノータス(左)。陣営の作戦通りだ

 6日のGII京都大賞典(京都芝外2400メートル)は、11番人気の超伏兵ドレッドノータス(セン6・矢作)が勝利。人気を集めたグローリーヴェイズ、エタリオウは馬券圏外に沈み、3連単は181万円馬券という大波乱の決着となった。優勝馬が6歳にして約4年ぶりに重賞を制した要因とは?

 10頭立ての少頭数でもGI馬がズラリと顔を揃えた東の毎日王冠。対して”最強の1勝馬”エタリオウが代表するように、GIで善戦はしていてもGI馬の参戦はなかった西のGII。別定戦の長距離重賞としては珍しく17頭立ての多頭数になった時点で波乱の予兆はあったのかもしれない。スタートで断然人気グローリーヴェイズのすぐ隣、17番ゲートのウインテンダネスが落馬。カラ馬となって後方待機策のエタリオウに絡んでいく。不穏な流れの中でレースは進むこととなる。

 道中のラップが緩んだところで好位の内3番手という絶好の位置につけたのが勝ち馬。スタートからぴたりと折り合い、全くロスのない競馬で直線は抜け出し、GIII京都2歳S以来の栄冠を手繰り寄せた。自身としては重賞2勝目を飾った坂井が真っ先に挙げた勝因は、積極策とインにこだわったポジション取りだった。

「開幕週でもありましたから、逃げたダンビュライトのすぐ後ろのポジションを取れたことが大きかったですね。イメージ通りの競馬ができましたし、先生の指示通りに乗れました。お世話になっている自厩舎の馬で重賞を勝てたことが何よりうれしいです」と師匠である矢作調教師と事前に立てた戦略が、その通りに遂行されたことを明かした。開幕週のきれいな馬場なら内めを回った先行馬有利は鉄則。いわばセオリー通りの作戦が勝利をもたらしたが、もちろん馬の成長なくしては語れない。

「以前はかかって長い距離は使えなかったんだが、去勢した以降は落ち着いて走れるようになった。前走(丹頂S=5着)で太めだった体も絞れ、馬のデキも良かった。すべてがうまくいったレース。馬にとって大きな勝利だが、何より(坂井)瑠星が指示した通りにうまく乗ってくれた。最近は結果が出ていないところもあったから、この勝利を弾みに殻を破ってくれれば」と矢作調教師は愛弟子にエールを送る。

 先週は藤田菜七子が週央に交流重賞を勝利し、新潟では固め勝ちの大活躍。「やはり同期が活躍すると、負けていられないという気持ちで刺激になります」と坂井。凱旋門賞の話題が中心だった10月1週目の競馬界で、次世代を背負う若手ジョッキーたちが勇躍。今回の結果がこの先のGIへ直結する内容ではなかったとしても、将来へつなぐ可能性の感じられるレースではあった。