【凱旋門賞】キセキ“抑え気味”調整の狙い

2019年10月02日 21時33分

キセキは直線コースを疾走(JRA提供)

【凱旋門賞(6日=パリロンシャン競馬場・芝2400メートル)探券隊】3年ぶりのシャンティイ滞在に気持ちがたかぶったわけではないが、往路の機内で映画5本とマンCのドキュメンタリー、ゴルフ雑誌3冊を読破。一睡もしないまま、7時間もの時差があるフランスへと上陸した。

 その翌日(現地9月29日)、およそ1か月半ぶりの再会となった清山助手にオーダーされていた「サトウのごはんを10個と味道楽2つ」を手渡して最初の取材を開始。渡航前に電話で聞いていたことの確認作業をしつつ、現在までの流れをざっくりと話してもらった。

 前哨戦のフォワ賞は清山助手いわく「ガッチガチになるまでつくり込んだ」。そんな状態での(4頭立て)3着敗戦。普通ならガックリと肩を落とすところだが、意外にも「レース翌日には原因の究明と本番に向けて何をすべきかがわかった」。ならば、取材するこちらもその認識を共有しておく必要があるだろう。

「馬の精神状態を考えたとき、シャンティイの雰囲気はとても素晴らしいもので、こちらに来てからのキセキは日本にいるときよりも落ち着いていた。元来が叩いたほうがいいタイプでしょ。だから、ある程度の負荷をかけとかないと…。そう思ってつくったのがフォワ賞だったんだよね。でも実際は違った。精神と肉体のバランスが取れていなかった、と言ったらいいのかな。精神的に落ち着いているキセキに対し、日本にいるときと同じような強い負荷をかければ、馬はどちらに対応すればいいのかわからなくなる。当たり前だよね。前哨戦を勝っていれば、これでいいと思って強い負荷をかけ続けていたと思うけど、負けたことでこのやり方ではダメだと気付けた。これが大きい」(清山助手)

 フォワ賞以降、キセキの調整は時間も含め、少し“抑え気味”にしているというが、これが好結果を生んでくれるのではないか? その思いがあるからか、清山助手から3着完敗ショックはまるで感じられなかった。滞在最初の取材は“現地で前哨戦を使う意義”を改めて認識させてもらう一日になったわけだが、ニューマーケットの2頭は違う。英国にいる立川記者はどのような話を聞いているのだろうか?