【GI愛チャンピオンS】ディアドラ橋田調教師が語る馬体の激変

2019年09月10日 21時34分

海外GI・2勝目を狙うディアドラ

【GI愛チャンピオンS(日曜=15日午前0時15分発走、レパーズタウン競馬場・芝2000メートル】JRAは中央開催に戻りGIシーズン間近だが、海外にチャレンジする日本馬も活発な動きを見せている。日本時間15日には2頭が愛、仏競馬に出陣――。中でも注目は前走GIナッソーSを制し、日本調教馬として19年ぶりに英国競馬で優勝したディアドラ(牝5・橋田)だ。今回のターゲットはGI愛チャンピオンS。欧州トップクラスが揃うハイレベル戦だが、連続激走はあるのか? 橋田満調教師(66)に、その胸中を聞いた。

 ――ニューマーケット入りしたのが5月2日。長期の海外遠征に

 橋田:ドバイ(3月30日、GIドバイターフ4着)に行く前からイメージを持っていたし、そのための準備も下調べもしていたんだけどね。ただ、海外遠征は現地に行ってみないとわからない部分が多いし、身の丈に合った選択をしたいと考えてもいたから。いくつかの選択肢の中からベストと思えるものを選ぶ。その繰り返しだったね。

 ――英国での初戦・プリンスオブウェールズSは離された6着。それでも、長期滞在を選択してナッソーS勝利につなげた

 橋田:結果は良くなかったけど、あの厳しい馬場でも最後まで伸びようとしていたからね。その姿を見て天候にさえ恵まれればやれそうな感覚を持ったよ。

 ――見た目でわかるような変化が起きてきた

 橋田:筋肉の付き方が少し変わってきた。欧州の競馬に合う形になってきたように思う。

 ――それはパワーの必要な欧州の重い馬場に合う筋肉という意味

 橋田:それは違う。欧州の芝は重くなくて実際は硬いんだよ。ただ、水はけが良くないので、雨が降るとグシャグシャになる。日本で考えられないほどの高低差があるコースだし、低い箇所に水がたまるんだよね。英国は雨の多い国で、それが“重い”イメージを強くしているのかも。

 ――確かに良馬場の前走は日本に近いパフォーマンス

 橋田:ナッソーSの勝ち時計(2分02秒93=参考記録)はレースレコードで、それも過去のレコードより何秒も速いレベル(それまでのレコードは2006年ウィジャボードの2分04秒47)。状態が万全で天候に恵まれさえすれば、あれくらいの末脚が使える馬だし、そのような脚が使える馬場ということだよね。日本馬が英国でも走れることを示したという意味で、価値の高い勝利だった。

 ――では、先ほど述べていた変化とは

 橋田:欧州、特に英国の競馬場は自然を残したところがほとんど。コーナーの形も一定でなければ、芝の状態も均一じゃないし、高低差が20メートルなんてコースもある。起伏が激しくなればなるほど、走っているときにバランスを崩しやすくなるわけだし、その状況に順応するのは簡単ではない。そこを調教でいろいろと工夫することで、現在のディアドラは向こうのコースに順応できる馬体になってきた。「欧州の競馬に合う体」にはこのような意味があるんだよ。

 ――今回のレースについて

 橋田:欧州でも最強クラスの馬(クリスタルオーシャン)が出てくる。実際に負けているしね(苦笑)。

 ――しかし、前走のナッソーSでは英1000ギニー馬、仏オークス馬を破っている

 橋田:前走は狭いところを抜け出してきたけど、ディアドラはストライドの大きな馬でスムーズに競馬ができるのが一番。今回のレパーズタウンはそこまで起伏のあるコースでもないからね。天候がポイントだが、これまでより走りやすいかもしれないよ。

 ――前走の勝利を受けての現地報道などを見たりはしている

 橋田:父のハービンジャーに関してのものが多いね。僕自身はソニックレディを祖に持つ母系だし、英国ならそちらがクローズアップされるのではないかと思っていたのだけれど(苦笑)。ただ、この血統の良さはマキアヴェリアンの血でね。これが入った繁殖はいい馬を出すんだよ。(再度好走して)そんな話が出てくれるといいね。

【国内馬券発売】愛チャンピオンSの発売は、インターネット投票(即PAT、A―PAT)、およびUMACA投票で行われる。インターネット投票は14日午前7時から発走予定時刻の4分前まで(14日17時30分から19時30分はシステムメンテナンスのため発売を一時中断する)。詳細はJRAホームページ参照。