【セントウルS】イベリス戦法転換で開花 前走NHKマイルC大敗が転機に

2019年09月03日 21時34分

逃げ専から脚質転換中のイベリス。仕上がりも上々でいきなりから好勝負も

【セントウルS(日曜=8日、阪神芝内1200メートル=1着馬に9・29スプリンターズS優先出走権)dodo馬券】夏のローカル開催も終わり、ところによっては秋の気配が漂い始めた日本列島。阪神開幕週のメインにはサマースプリントシリーズ最終戦のGIIセントウルSが組まれている。シリーズチャンピオンを狙って得点上位の馬が何頭も登録してきたが、当欄は古馬と初対戦となる3歳の◎イベリスで高配当を狙う。

 2走前のGIIIアーリントンCで12番人気の低評価を覆して見事な逃げ切り勝ち。続くGI・NHKマイルCは16着と大敗したが、直線入り口まで先頭に立ち、一瞬逃げ切るのでは、と思わせる激走を見せた。

 高野助手は「前で競馬がしたくてポジションを取りにいったのですが、ペースが速く展開が向きませんでした」と前走を振り返る。「ハナに立った時は後ろから来られても加速していくんですが、番手につけると追い出しても手応えが悪い時がありました。ジョッキー(浜中)もそのへんは分かっていて、あえてハナに行ったのですが…。いかんせんペースが速くなり過ぎて直線で脚がなくなりました」

 セントウルSの阪神芝内1200メートルは昨年12月のさざんか賞を逃げ切った舞台。当然、今回もハナを…と考えていたが、意外にも高野助手は「ハナにはこだわりません。ゲートが特別速いわけではないし、まして今回のように相手が強くなるとほかにもっと速い馬がいるはず。それよりもハナに行けない時でも能力を出し切れるように調教しています」。

 実際、中間は前に馬を置いて折り合いをつける調教を積んでいる。「指示通りに動いてくれるし、感触もいいですよ」と同助手もこの調教に手応えを感じている。「千二からマイルぐらいまでの距離にしっかり対応できるように。それには競馬でひるまないよう、メンタル面の成長を促す調教も続けています」

 どんな事象でも結果が出ているうちは、なかなか軌道修正に踏み切れないもの。同馬に限れば500万下特別だけでなく重賞も逃げて勝っている。それが前回の敗戦でいきなりの大英断。これは同馬の将来を見据えてのこと。重賞でもマイルまで自在に走れるように方向性を改める――。図らずも前走はそのターニングポイントとなった。

 ロードカナロア×ボストンハーバー。「血統的には阪神の1200メートルはベストの舞台」と高野助手。放牧から帰厩後の順調な調整を見れば、将来を見据えた戦略がいきなり“はまって”結果を出す可能性は決して小さくない。