【新種牡馬エピファネイアの正体】早期から短距離でも活躍のうれしい誤算

2019年08月28日 21時30分

エピファネイアの血統と競走成績

【新種牡馬の正体2019=エピファネイア】25日までの時点で7勝と、初年度産駒が好発進しているエピファネイア。意外なのは1200メートルで4勝を挙げていること。ジャパンC、菊花賞勝ちをはじめ、クラシックディスタンスが主戦場だった本馬と違って、産駒は短距離戦でも活躍している。

「自身はためて切れるというより、ある程度速いペースについて行って、後続に脚を使わせて押し切るスタイルの馬でした。自身のスピードは抜けていますし、産駒も気性が前向きで行きっぷりのいい馬が多いようです。必ずしも短距離がベストのタイプではないですが、そういう意味で、ある程度短い距離でもやれそうだとは思っていました」と、けい養先の社台スタリオンステーションの三輪圭祐氏は分析する。

「ただ、産駒がこんなに早い時期から活躍するとは思っていなかったんです」とも。「同馬の父のシンボリクリスエス産駒は新馬勝ちよりも未勝利勝ちのほうが多いように、使いながら仕上がっていくイメージ。産駒が早い時期からこんなに勝ち上がるとは予想していませんでした」。現時点での活躍は〝うれしい誤算〟というわけだ。

 エピファネイア自身は10月下旬の京都芝外1800メートルで新馬戦を勝ち、京都2歳S、ラジオNIKKEI杯と2歳時に3連勝。翌年のクラシック戦線に駒を進めた。自身の歩んだ戦績と、先の三輪氏の話を踏まえると、エピファネイア自身の適性と合致する中距離の新馬戦が増え、産駒の仕上がり度合いも進んでくる秋以降、さらに勝ち星が伸びると予測できる。その中に自身のようにクラシック戦線で活躍するような〝真打ち〟も潜んでいる可能性が高い。

「けい養初年度から毎年200頭以上の種付けをこなしているように、馬産地の人気も高いです。普通なら初年度から種付け頭数は徐々に減っていくものなんですが、産駒のデキや育成でも評判がいいようで、種付け頭数を維持できています。集まる肌馬の血統もバリエーションに富んでいますし、産駒はいろいろな条件でマルチな活躍をしてくれると思います」と三輪氏。

 血統的には、先般相次いで死んだディープインパクト、キングカメハメハの血を持たず、その両巨頭を父に持つ牝馬に種付け可能なのも大きな魅力。初年度産駒の活躍次第では、種牡馬エピファネイアが今後の日本の馬産界を背負っていく存在になるかもしれない。