【旭堂南鷹の競馬講談したい馬】北九州記念に出走ファンタジスト 目指せ国内スプリント制圧!

2019年08月16日 20時58分

スケール感がアップしたファンタジスト

【旭堂南鷹の競馬講談したい馬】ロードカナロアVS世界の名血。名門厩舎の3頭はなかなか興味深い血統だ。

 池江厩舎のミラアイトーンの父はロンロ。「競馬に詳しい」と自負していても、聞き覚えのない人は多いはずだ。オーストラリアで活躍し、年度代表馬にも輝いた名馬らしい。距離の守備範囲は広い馬だったようで、名将・池江泰寿が中距離からデビューさせたのも納得だし、開花したのがスプリント戦であったのも当然と言える。

 音無厩舎のモズスーパーフレアはバリバリの米国スプリンター血統。ブリーダーズCスプリントの勝ち馬スペイツタウンを父に持つ。こちらはロンロとは違って少しなじみがある。他にもマテラスカイやリエノテソーロとイメージ通りに速い馬が多い。

 角居厩舎からも珍しくスプリンターが出現した。とはいえ、シャドウノエルの父ルアーヴルはスプリンターではない。フランスのジョッキークラブ賞(仏ダービー)の勝ち馬で、2100メートルのGI馬だ。ただ、母系に日本から輸出されたサンデーサイレンス系の種牡馬ディヴァインライトがいて、高松宮記念2着の血が色濃いのかもしれない。実際にデビュー戦こそマイルだが、2戦目に1200メートルを使っている。スプリンターとしての資質を角居勝彦がいち早く見極めたのだ。

 昔はこうした外国産馬や輸入種牡馬の名前を見ると、何でもかんでも強く見えた。ある意味、今の時代の外国人騎手と似たような感覚だった。今でもスプリント路線では後れを取っているように思う。しかし、それもここまでではなかろうか。もうニホンピロウイナーやサクラバクシンオーにだけ頼った時代は終わった。今や世界のスプリントの頂点を極めたロードカナロアがいる。

 北九州記念はファンタジストに、まずは国内スプリント制圧を目指してもらいたい。春までインタビュー動画で何度も馬を見せてもらったが、見るたびに体のスケール感がアップ。スプリンターの資質が高まっていた。ここは待望の舞台だ。全能力を解放した姿を見たい。

【プロフィル】きょくどう・なんおう 講談師。マイケル・ジャクソンの自伝を読んで講談師の道を決意。演目は競馬、MJの他に「五代友厚」をシリーズ化。毎週日曜7時~ラジオ関西「南鷹の今昔なにわ物語」出演中。夢はグラミー賞朗読部門。