【新種牡馬スピルバーグの正体】マイル~中距離で大物輩出の可能性十分

2019年08月15日 21時31分

スピルバーグの血統と競走成績

【新種牡馬の正体2019=スピルバーグ】不動のリーディングサイアー、ディープインパクトが7月30日に急死。さらに2010、11年のリーディングサイアーに輝いたキングカメハメハも9日にこの世を去った。まだ多くの産駒がいるものの、トップ2を失った日本のスタリオン界は確実に新しい時代に突入することになる。

 多数のGI馬を送り出したディープは後継者候補の数も当然桁違い。今年だけで5頭が新種牡馬としてデビューしている。今回はその中から14年天皇賞・秋を制したスピルバーグを取り上げる。

「今年、ウチに移ってきました。扱いやすくて頭のいい馬です。子出しも良くて、全兄のトーセンラーの産駒よりしっかりしている印象。これならダートにも対応できそうです」とはけい養先であるブリーダーズ・スタリオン・ステーションの坂本場長。先週までにJRAで11頭がデビュー。まだ勝ち上がった産駒はいないが、公営では園田でアカリンが2勝している。

 とはいえ、ライバルは強力。現役時代の実績を言えば、重賞勝ちが天皇賞・秋のみでは見劣るのは否めない。多くのディープ後継者の中で、いかにすみ分けしていくかがカギになる。

「他のディープ産駒と比べると幅がある。父のしなやかさより、力強さを感じます。ディープの子は多いので、どうしても配合する牝馬が分散化してしまう。どれも種付け頭数が伸びていないのが現状でしょう。単にディープの子というだけではなく、母系で評価も変わってくるでしょうね」(前出・坂本場長)

 そういう意味では、全兄にトーセンラー(マイルCS、天皇賞・春=2着)、半兄フラワーアリー(トラヴァーズS、代表産駒にアイルハヴアナザー、ライラックスアンドレース)がいるファミリーは魅力たっぷり。落ち込んでいた種付け頭数も101→58→46→56頭と今年になって回復傾向にある。基本的には“一発長打型”だが、自身の決め脚同様、破壊力は十分。マイル~中距離を中心に大物が出てもおかしくない。