【宝塚記念・東西記者徹底討論】力のいる馬場が合うキセキかエタリオウの逆襲か

2019年06月19日 21時34分

キセキの毛ヅヤはピカピカだ

【宝塚記念(日曜=23日、阪神芝内2200メートル)東西記者徹底討論】上半期の総決算・第60回宝塚記念は、ビッグネームの回避がありながらも、6頭のGI馬を中心に豪華メンバーが集結。「独創」荒井と「分析官」岡崎の見解は、片や豊富な陣容を揃えた5歳馬中心、片や唯一参戦の4歳馬狙いで割れた。上半期をいい形で締めくくるのは果たしてどっち?

 岡崎翔(大阪スポーツ):もう宝塚記念ですよ。今年の競馬も半分が終わっちゃうんですねえ。

 荒井敏彦(東京スポーツ):何だよ、のっけからしみじみしちゃって。

 岡崎:いや、ついこの間、年が明けたばかりだと思ってたら、もう半年…。ここまで何も実りがなかったなと思いまして。

 荒井:オマエの日々の過ごし方の問題だろ。時間の流れが早い遅いは全くもって関係ない!

 岡崎:うっ、痛いところを的確に突いてきますね。

 荒井:これを機に、有意義な毎日を過ごせるよう、生活を改善しろ! 函館で公私ともに充実した毎日を送るオレを見習え!

 岡崎:うぐぐっ。函館で浮かれっぱなしと聞いて揚げ足取る気マンマンだったのに、先手を取られて逆にやりこめられるとは…。

 荒井:何か言ったか? そろそろ本題に入るぞ。上半期の総決算なのに、ファン投票1位のアーモンドアイの不在は少し寂しいな。

 岡崎:ええ。春の天皇賞馬フィエールマンや昨年の有馬記念を制したブラストワンピースあたりも出てきません。

 荒井:障害王のオジュウチョウサンも回避。話題性という意味ではイマイチかもな。

 岡崎:それでもGI馬が6頭も出てくるわけだし、レースとしては面白そうです。

 荒井:この頭数なら紛れも少なそうだし、ガチンコの力比べが見られそうだな。

 岡崎:そうですね。で、先輩の本命は?

 荒井:◎キセキでいくぞ。昨年の秋シーズンは勝ち星こそ挙げられなかったが、肉を切らせて骨を断つような、あの粘りっぷりは評価せざるを得ないだろ。

 岡崎:確かに。ボクも▲にはしましたが、控える競馬で2着に敗れた大阪杯はどうみてます?

 荒井:脚をためてもはじけ切れなかった前走で、やっぱり自分でレースをつくる形がベストとわかったんじゃないか? 今回は昨秋みたいなレースをしてくれるだろ。マークされるのは承知の上。今の阪神の力を要する馬場もマッチするぞ。

 岡崎:ボクは◎エタリオウです。

 荒井:おいおい、GIどころか、重賞も勝ったことない馬が本命かよ。

 岡崎:前走(天皇賞・春)でも◎を打った馬ですからね。簡単には引き下がれません。

 荒井:その天皇賞が4着だろ。巻き返せると思う根拠は何なのよ?

 岡崎:前走は挽回の利く長距離戦とはいえ、いくら何でも位置取りが後ろ過ぎました。2周目の3角からスパートでは、いくらスタミナのある馬でも持ちません。今回は前回の敗因を踏まえたレースをしてくれるはずです。

 荒井:そんなに簡単ではないと思うがな。

 岡崎:もうひとつ大きいのは世代レベル。今年行われた芝の古馬GIは、5レース(高松宮記念、大阪杯、天皇賞・春、ヴィクトリアマイル、安田記念)中4レースを4歳世代が制しているようにレベルが高いんですよ。ここはこのエタリオウが唯一の4歳馬。ということは…。

 荒井:うーん、△にとどめたが、聞いてると確かに怖くなってきたな。

 岡崎:でしょ? 先輩は対抗も5歳世代のスワーヴリチャードですか。

 荒井:左回り巧者のイメージはあるが、阪神でも〈2・1・0・0〉と結果を残してる。ドバイ(シーマC=3着)の走りを見ても、まだまだトップレベルの実力を維持しているぞ。

 岡崎:ボクは基本的に左回り巧者とみているので△までです。で、5歳世代で一番評価しているリスグラシューが対抗。前走のクイーンエリザベスⅡ世Cは香港のオールスターキャストが揃った超ハイレベル戦。そんな中でレコード決着の3着なら、評価が上がることはあっても、下がることはありませんよ。

 荒井:オレの▲はレイデオロ。

 岡崎:ドバイシーマCでは6着と期待を裏切ってますが…。

 荒井:ドバイでは去年も4着に負けてるし、単純に環境が合わないんだろ。国内戦に戻れば、実力はトップレベルだよ。

 岡崎:確かにこの馬、ぶっつけだった皐月賞(5着)とドバイを除けば、ほぼ崩れてないんですよね。

 荒井:だろ。なんだかんだで、アルアインも含め、5歳の牡馬勢も層は厚いんだよ。

 岡崎:ボクが△の中で強調しておきたいのはマカヒキですね。

 荒井:ダービー馬とはいえ、もう3年近く勝ち星がない馬だぞ。厳しい言い方をすれば“終わった馬”なんじゃないか?

 岡崎:大阪杯は4着止まりでしたが、外に持ち出すロスがあって目一杯に追ったのは正味1ハロンほど。それでも0秒2差まで追い上げたんだから、復活の兆しは見せましたよ。

 荒井:うーん、ノーマークにはしたけど、スランプに陥ったダービー馬の復活ってシナリオもアリっちゃアリかもな。