【宝塚記念】ただ者ではない5歳牝馬リスグラシュー 暑さ&雨&耐性◎

2019年06月19日 21時31分

北口厩務員の丁寧な手入れに満足げなリスグラシュー

【宝塚記念(日曜=23日、阪神芝内2200メートル)栗東トレセン発秘話】特別登録が行われている最中、頭数が少ないレースに関してはJRAから調教師に対して、頭数が少ない旨を伝えるメールが回ってくることがあるそうだ。その狙いは当然、なるべく多くの出走頭数を確保するため。どうやら今年の宝塚記念に関しても、そうした動きはあったようで…。

「(JRAから)宝塚記念に使うかどうかを確認してきたんだけど。その時点ではウチの2頭が使うとしても、まだ10頭ぐらいしか馬が集まっていないと」(クリンチャー&ノーブルマーズを出走させる宮本調教師)

 最終的に13頭の登録があったが、このうちソールインパクトは七夕賞に向かうため回避。12頭立てではグランプリ競走としては寂しい限りだ。

 3歳馬を積極的に“誘致”するため、施行時期を遅らせて現日程になったのに、2012年マウントシャスタ(5着)を最後に3歳馬の出走はゼロ。

 今後もこうした微妙な頭数が続くようだと、施行時期の是非がまたも議論されることになるかもしれない。

「何で頭数が集まらないのかって? そりゃ、この時季だからじゃない。だって暑いんだもん」とは前述の宮本調教師。当然ながら、宝塚記念で好走するための重要なポイントとして、今の時季の「暑さ」、そして「雨」に対する耐性があるかどうかが関わってくることになる。

 リスグラシューは今の時季のジメジメした暑さへの「対応力」をすでに競馬で見せつけている。こう書くと、「今までこの時季に走ったことがないではないか?」と速攻で反論されるだろう。日本だけに限れば、確かにその通り。

 しかし、前走の香港(クイーンエリザベスII世カップ)で、まさに日本の梅雨に似た気候を克服している。

「毎日30度ぐらいあって、もう汗だらだら。で、仕事が終わって帰ろうとすると雨。まさに日本の梅雨みたいなジメッとした暑さだった」とは担当の北口厩務員だ。

 そんな過ごしにくい気候でも、カイバをしっかりと食べて、自ら体調を管理。日本にいる時と変わらない体重、体調でレースに出走し、0秒1差3着に好走したのだから、やはりこの牝馬はただ者ではない。

「3着に負けたとはいえ、強い競馬をしてくれたと思っているよ。何がすごいかって、去年に比べてさらに背が伸びたから、鞍が置きづらくなった。この馬、まだまだ成長してるんだ。5歳の牝馬なのにビックリするだろ」(北口厩務員)

 道悪に強いことは重馬場だった秋華賞2着を筆頭に、これまでの競馬が物語る通り。かつ、暑さに強いことも前走の香港で証明されているとなれば…。

 意外なことに、今回が矢作厩舎にとって初めての宝塚記念。いや、有馬記念を含めたグランプリレース出走自体が初めてらしいのだが、初出走で初勝利の快挙…。この厩舎ならアッサリと成し遂げてくれるかもしれない。