【安田記念】ケイアイノーテック 幸とのコンビで逆転Vのシナリオ

2019年05月28日 21時30分

体調上昇中のケイアイノーテック。強敵相手ながら完全復活に向けて条件は揃った

【安田記念(日曜=6月2日、東京芝1600メートル)dodo馬券】東京競馬場5週連続GIのラストを飾るのは上半期のマイル王決定戦・第69回安田記念。過去10年で3連単10万円超の決着が7度という波乱度大の一戦だけにアーモンドアイ、ダノンプレミアムの「2強」といえども安泰ではない? そこで当欄が狙うのは昨年の3歳マイル王ケイアイノーテック。近走の不振には確たる理由があり、厩舎サイドは歯車がかみ合えば逆転も可能の見立てだ。陣営が描くVシナリオとは――。

 昨年のNHKマイルC以降は白星から遠ざかっているケイアイノーテック。今年2戦も10→6着とひと息の成績で、アーモンドアイ、ダノンプレミアムなど同期の強豪が揃ったGIでは荷が重いようにも思えるが…。平田調教師はファイティングポーズを取り続ける。

 まずは前走(マイラーズC)の敗因について。「結果的に位置取りの差が出たね。この馬も脚は使ってくれたけど、あれだけ速い上がりの勝負では…。レースの上がりは32秒3だよ」

 確かにラスト3ハロンのラップは10秒9→10秒3→11秒1…究極とも言える瞬発力勝負だった。同馬もレース上がりを0秒2上回る出走馬次位タイの32秒1の脚を繰り出しており、決して悪い競馬はしていない。「あの脚を使って届かなければ仕方ない」という同師のジャッジもうなずける。

 NHKマイルCで負かした相手は、今年の高松宮記念を制したミスターメロディ(4着)、ヴィクトリアマイルで2着に好走したプリモシーン(5着)など活躍馬が多数。ハイレベルなメンバーを抑えて3歳マイル王の座についた同馬の実力がフルに発揮されれば、巻き返しは可能だろう。

 速い上がりを使った反動が心配されたが「大丈夫。むしろ状態は良くなっている。体も絞れてきた」。ダメージが残るどころか、陣営は上積みを見込んでいる。続けて「昨秋はもうひとつグッとくるものがなかったんだ。根岸S(10着)の時には、めちゃくちゃ状態が良くなっていたけど、あの時は初めてのダート。お母さんの血統から合うと思っていたんだが…」と同師は苦笑い。つまり毎日王冠以降の敗戦は状態や条件、展開がかみ合わなかったものばかり。近走戦績で過度に評価を落とすなら、ここは願ってもない狙い時なのだ。

 鞍上の幸とは17年の朝日杯FS(4着)以来、久々のタッグ結成。「どういう競馬をするかはジョッキーの感性に任せる。出たなりで組み立ててもらえればいい。NHKマイルCの時も前で運ぶつもりだったけど、結果的にああいう形(後方一気)になって長くいい脚を使って勝ってくれた。競馬は生き物だから」。馬と騎手、それぞれの力を信頼し、トレーナーは全権委任の姿勢を貫く。

 仕上がり具合、舞台設定など条件は、とにかく絶好。昨秋以降、雌伏の時を過ごしてきた3歳マイル王。思い出の地で再び大仕事をやってのけても不思議ではない。