【日本ダービー・東西記者徹底討論】皐月賞馬サートゥルナーリアの2冠か同2着馬ヴェロックスの逆転か

2019年05月22日 21時34分

サートゥルナーリアには王者の風格が漂う

【日本ダービー(日曜=26日、東京芝2400メートル)東西記者徹底討論】2016年に生産されたサラブレッド7071頭の頂点を決する戦い、第86回日本ダービー(26日=東京芝2400メートル)。その栄えある予想合戦を務めるのは、「独創」荒井&「分析官」岡崎。令和最初のダービーで目立ちたい。でも、当てたい。そんな微妙な心理の男たちがたどり着いた結論はいかに!?

 荒井敏彦(東京スポーツ)まず聞いときたいのはさ、今年のダービー攻略は簡単? それとも難解?

 岡崎翔(大阪スポーツ)いきなり核心に迫りますね。個人的には簡単とか難解とか、そういうことは考えず、予想者としての信念を貫くべきかな、と。

 荒井:いやいや、そういう予想哲学を聞いてるんじゃなくてさ。ダービーの七不思議はもちろん知ってるだろ? 乗り替わりのダービーVは1985年のシリウスシンボリ以来、ゼロ。それも元主戦に戻ったわけで。まったくのテン乗りVってなると54年のゴールデンウエーブまでさかのぼるらしいぞ。

 岡崎:世間が思うほど突出した存在ではないかもしれませんが、それだけで◎サートゥルナーリアを否定するのはいかがなものかと。

 荒井:そうは言ってないぞ。先週のオークスが2分22秒8の決着だろ。いくら何でも時計が速過ぎるし、直線一気ではまず届かない。だからこそ、ラスト3ハロンが11秒7→11秒6→11秒4の加速ラップだった皐月賞は信頼に足る中身だったわけで…。

 岡崎:ダービーだというのに煮え切りませんね。ボクは無敗の皐月賞馬を信頼するのみです。大接戦になったとはいえ、こちらは休み明け。稽古は十分に積んだといっても、ダービーを見据えた仕上げだったのは確かですから。叩いた今回は1週前追い切りが超抜の動き。苦しいレースを経験した分、メンタルもタフになっているはずです。

 荒井:オレも皐月賞より確実にパフォーマンスは上がると思っている。ただ、ダミアン・レーンって人気を背負えば背負うほど、早めに踏んでいくレーススタイル。この馬にピッタリと合い過ぎるのが逆に怖いんだよねえ。ダービーってスタンドで観戦するファンにも伝わるほどの独特な雰囲気。早仕掛けになるってことはないかね。

 岡崎:なんだかんだ理由を付けて、サートゥルナーリアと違う馬を狙いたいだけなんでしょ。それで結局、本命は何なんですか。

 荒井:◎ヴェロックスだ。皐月賞での直線の接触は競馬だから仕方がないこと。緩みのないラップをライバルより前で運んで、直線で一度は先頭のシーンなら、文句なしにキャリアハイのレース内容。追ってからのパワーみなぎるストライド、不利を受けてからもファイトした勝負根性はダービーを勝つにふさわしい。何といっても、歴代最多のダービー4勝を挙げている金子真人オーナーの馬だしな。

 岡崎:なんかもったいぶった割にはよくある予想のような…。要は◎○が逆ってだけの話じゃないですか。普通に皐月賞上位2頭を評価する以上、3着ダノンキングリーも間隙を突ける立場にあります。道中はインでロスなく運び、距離ロスを最小限に抑える文句ない立ち回り。直線も2頭にそう劣らない脚を使ってました。高速馬場は持ち前の瞬発力がフルに生かせる舞台設定。あとは前半でいかに脚を温存できるかがポイントになるでしょうね。

 荒井:完璧に立ち回って勝てなかったのは勝ち運がないのか、現時点での力差なのか。人気必至なら最後の押さえに回して、別の馬を厚く買うべきなんじゃないか?

 岡崎:そうなるとリオンリオンですかね。よどみないラップを刻んでも簡単には止まらないしぶとさが身上。ダービーの逃げ切りは至難の業だけど、2007年アサクサキングスが14番人気2着、13年アポロソニックが8番人気3着、昨年もエポカドーロが4番人気2着と穴パターンならこれです。急きょの乗り替わりが父から子なら、すべてを伝授してくれるでしょう。

 荒井:ヴェロックス、サートゥルナーリアとも前を早めに捕まえに行くはずだから、ヒモ穴は差し馬勢に注目すべきだろ。ダノンチェイサーのNHKマイルC・4着は接触もあって伸びを欠く不完全燃焼の競馬。戦績からは距離が長いイメージだが、馬場がこれだけ速ければ極端にスタミナを問われることはない。そもそも同世代の争いなら距離適性は不要というのがオレの持論だからな。

 岡崎:それならタガノディアマンテの皐月賞(6着)は大勢が決した後とはいえ、外から伸びていて地味ながら強さを感じました。間の京都新聞杯(5着)が1回余計かもしれませんが、賞金ボーダーが下がって出走可能になったのは運の良さ。98年2着ボールドエンペラーのイメージが湧きます。

 荒井:大穴はメイショウテンゲンじゃないか。道悪の弥生賞の覇者といえば、01年アグネスタキオン(不良)に、10年ヴィクトワールピサ(重)など、文句なしの超一流馬が結構多いんだ。少なくともスタミナがなければ勝てない条件を制したわけだからな。2400メートルを最も待ち望んだ馬なんじゃないか。