【オークス】桜花賞馬に迫る優秀ラップ刻んだクロノジェネシス 左回りでさらに切れ味アップだ!

2019年05月17日 21時02分

斉藤崇軍団をリードするクロノジェネシス。目指すはもちろん、先頭ゴールだ

【オークス(日曜=19日、東京芝2400メートル)新バージョンアップ作戦】3歳牝馬の頂点を決める第80回オークスの最大の焦点は桜花賞組か別路線組か? 桜花賞不出走馬には連勝中の良血馬もおり実に悩ましいテーマだが、保守本流のラップ道を歩む新VU作戦の明石尚典記者は◎クロノジェネシス。桜花賞で勝ち馬グランアレグリアに迫る優秀な数字を刻んだ3着馬を樫の女王に指名した。

 桜花賞でアーモンドアイの記録を塗り替えたグランアレグリア。その桜の女王は早々にNHKマイルC参戦を表明。4位入線→5着降着の完敗を喫したことで、ハイレベルと目された第1冠の価値はにわかに急落…が目下の混戦ムードの源と言えようか。

 だがしかし、である。そもそもが今年の桜花賞は前後半4ハロン47秒7→45秒0と前後差が3秒近いスローペース。46秒6→46秒5のタイトな流れを刻んだ前年とはレースの質がまるで違う。後半加速型ラップでのレースレコード決着となれば、後方待機組にとっては強烈な逆風。展開に泣かされた桜花賞敗戦組にも巻き返しの余地は十分に残されている。

 今年の桜花賞組で最も強い競馬をしたのはどの馬か? その答えを導き出すために用いたのが自身前後半3ハロンラップの合計。掲示板5頭をこの数字でリランキングしたのが以下。

(1)グランアレグリア=69秒1(35秒8+33秒3)
(2)クロノジェネシス=69秒2(36秒3+32秒9)
(3)ダノンファンタジー=69秒4(36秒0+33秒4)
(4)シゲルピンクダイヤ=69秒6(36秒9+32秒7)
(4)ビーチサンバ=69秒6(36秒3+33秒3)

 実際の着順からランキングを上げたのがクロノジェネシス、ダノンファンタジー、ビーチサンバの3頭。中でもクロノジェネシスは勝ち馬にコンマ1秒差に迫るハイレベルラップをマーク。着差(0秒4)との乖離はすなわち、この馬が最も展開の逆風を受けたという事実を示している。

 前半のペースがもう少し流れていれば、もっと際どい勝負になっていたはず。逆転の有無は別にしても、勝ち馬との間に着差ほどの能力差は存在しないと断言できる。

 東京2戦のラスト2ハロンラップはアイビーS=11秒0→11秒1、クイーンC=11秒0→11秒3。ともに22秒台前半の高速ラップを差し切り勝ちと、左回りでのクロノジェネシスはとにかく切れ方が違う。

 コントラチェック(フラワーC)、ラヴズオンリーユー(忘れな草賞)、ウィクトーリア(フローラS)といった別路線のニューフェースがにわかに注目を集め始めた3歳牝馬頂上決戦。とはいえ、この10年で8勝を誇る桜花賞組の牙城を崩すのはそう簡単ではない。

 風雲急を告げる時こそ思考はいたってシンプルに。今年も王道に勝るものなし、だ。