【NHKマイルC・後記】アドマイヤマーズ デムーロと皐月賞のリベンジV

2019年05月06日 21時31分

勝利を喜ぶM・デムーロとアドマイヤマーズ

 5日、東京競馬場で行われた3歳マイル王を決めるGI第24回NHKマイルカップ(芝1600メートル)は、アドマイヤマーズが見事に皐月賞4着のリベンジを果たして優勝を飾った。

「能力の高い馬。そして頭の良い馬」

 ボキャブラリーの問題もあるだろうが、M・デムーロのアドマイマーズ評は極めてシンプルなもの。ただし、競馬という競技では全ての馬が能力を出し切れるとは限らない。勝利を得るに必要十分なだけの能力を出した結果が、今回の1分32秒4の決着となって表れた。

 1996年のレース創設以降で歴代7位タイ。同日の古馬準オープン・湘南Sを0秒2上回るだけの時計は、トップクラスの3歳マイラーならば多くがクリアできるレベル。しかし、状態面が伴わなかったり、折り合いを欠いてしまえば、それもかなわなくなる。アドマイヤマーズの前走・皐月賞は「4コーナーで外に持ち出すことができなかった」(デムーロ)ため、不完全燃焼の4着止まりに終わったが、今回の勝利で5戦5勝とした“自分の庭”のマイル戦では、極めてクレバーなレース運びが可能となる。

「スタートはひと息でも、二の脚が速いので欲しいポジションが取れる。位置取りも予定通り。直線を向いた時の手応えも絶好だった」とM・デムーロ。5ハロン通過で皐月賞より1秒3速いラップでは消極策を取る必要もない。マイペースに徹しての勝利だったわけだ。

 注目したいのが前述のタイムと2着ケイデンスコールとの着差。この2頭のワンツーとなった昨年6月中京の新馬戦から時計は5秒3も短縮。しかし、着差(ハナ→1/2馬身)には大きな差がない。「後ろから2着馬が来たら耳を絞ってまた伸びてくれた」と着差以上に余力を持った省エネVは、頭が良いからこその芸当だ。「千八、二千で結果は出ませんでしたが、距離が敗因とは思っていない。ただ、今日のレースを見てもマイルがベストでしょう」と友道調教師は秋はマイル路線専念を示唆。古馬相手でも相手なりに走れる強みを生かし、この路線での連勝記録を伸ばす可能性は高いはずだ。